価格は110万円(税込)~を予定しており、3年間で5億円の売上を計画しています。
数ヶ月かかる開発工数を数日に短縮
自動車開発市場における「エアバッグが展開される前の折りたたみ方」は、長年の研究結果として複雑化しており、CAEによるシミュレーションでも膨大な計算時間を要しています。そのため、エアバッグ展開試験ではシミュレーションの効率化や、シミュレーション結果と実際の展開現象がどれほど合致しているのかを把握する必要性が課題となっています。
しかし、多くの撮影では、2~3台のカメラを同期させての撮影となり、複雑に折りたたまれたエアバッグの展開現象を細部まで確認することは困難でした。
この課題を解決するため、フォトロンは1秒間に1,000枚以上の撮影が可能なハイスピードカメラ41台を用いて対象を撮影し、そこから得られる膨大な画像データを合成・最適化して3Dモデル動画に変換する技術「HSVC」(特許出願中)を開発しました。
この技術の活用により、従来の解析シミュレーションソフトウェアでは数ヶ月かかっていた開発工数をわずか数日にまで短縮することが期待されます。
40方向以上からの高解像度動画撮影

これまで見えていなかった部分を見ることで、製品の改良方法検討やシミュレーションの精度向上に繋がります。
自由視点から確認できる3D形状動画

通常のボリュメトリックキャプチャは静止画ですが、「HSVC」は動画データの3Dモデルを作成することが可能です。
高速現象を自由な視点で確認することができ、これまでは見えていなかった部分の情報をシミュレーションに反映できます。
撮影専門技術スタッフが対応

高い精度の撮影データから高品質の3Dモデルを作成することで、シミュレーションデータとの差分を把握することが可能です。
「栃木テクニカルセンター」を開設


フォトロンは、今後も設備を充実させ、エアバッグ展開試験以外の要望にも柔軟に対応できるようにしていくとのことです。
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000242.000037973.html
(文・杉本 旭)