同社は2023年2月に、独自開発してきたオープンソース型のWebGIS(地理情報システム)プラットフォーム「Re:Earth」(リアース)における「空間ID」を可視化・活用できる機能を実証実験として開発しました。
今後、実証実験を経て正式実装できるサービスに向けて開発を進める方針です。
現実空間の情報をバーチャル空間に再現
Re:Earthは、現実空間にある情報をバーチャル空間に再現するオープンソース型のWebGISプラットフォーム。特別なアプリをインストールすることなく、Webブラウザ上で利用できます。
同プラットフォームでは、今までの地図データにはなかった時間や高低差などの「3次元の情報」を、エンジニアのコーディングを不要とした“ノーコード”で扱うことが可能。
3Dタイルに対応しており、PLATEAU(*1)などのオープンデータ3D都市モデルなどを使って建物や環境を表現できます。
また、テキスト・写真・動画・3Dモデルなどの様々なメディアを扱えるため、没入感のある体験を作成したい場合に役立つでしょう。
*1…国土交通省が2020年にスタートした3D都市モデル整備・活用・オープンデータ化プロジェクト。同年度より、基盤データベースとして『Re:Earth』が活用されています。
「空間ID」をノーコードで活用できる機能
2023年2月にEukaryaは実証実験の一環として、Re:Earthにおける「空間ID」をノーコードで可視化・活用できる機能を開発しました。
「空間ID」は建物、樹木、気象などの“異なる基準・種類の空間情報”を簡易に統合・検索し、軽量に高速処理できる仕組みとして、一意に特定できる IDが付与された3次元の区分のことです。
具体的には、空間をボックス状に切り分けた「空間ボクセル」を指すもので、各種の情報を簡易化して空間ボクセル(空間ID)に紐付けることにより、複数の情報を統合して取扱いを簡単にします。
今後、Eukaryaは多くの人が手軽にRe:Earthの「空間ID」などに触れる機会を創出するため、より実践的なユースケース向けの追加開発を行い、「空間ID」をはじめ様々なデータを誰でもノーコードで扱える基盤の整備や、ワークショップの開催を行う方針です。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000034320.html
「Re:Earth」公式サイト:https://reearth.io/ja/
(文・Haruka Isobe)