アリより小さいワイヤレス無線チップ
そんな“ネット通信”するデバイスに欠かせないのが通信チップ。スタンフォード大学とカリフォルニア大学バークレー校では、非常に小さな無線チップの共同研究を進めているという。なんとその大きさはアリより小さく、製作コストもたったの数円程度。しかもバッテリーは不要というスグレモノなのだ。
このチップは、スタンフォード大学のAmin Arbabian氏を中心として2011年から開発がスタート。可能な限り小さいエネルギーで効率的に動作するワイヤレスチップを実現させようと取り組んできた。
チップ内部には、通常の Wi-Fiアンテナの10分の1の大きさという、ごくごく小さなアンテナが収納されている。このアンテナから中央プロセッサにデータが送られる。送信は24GHz、受信は60GHzとなっている。しかもチップの機能を動作させるために、バッテリはー不要だ。
製作コストもわずか数円程度
アリより小さい超小型サイズで非常に軽量、電池も不要なチップは、製作コストもわずか数円程度で大量生産化に適している点も大きなアドバンテージ。スマートホームツールのほか、ウェアラブルデバイスに搭載するのにもピッタリだろう。すでにスイスに拠点を置くグローバルな半導体メーカーSTMicroelectronicsで、いくつかのチップの生産がスタートしているという。
Stanford&University of California, Berkeley radio chip