防災DXの推進により、被災者の早期生活再建および自治体の業務効率化を実現します。
被災者の早期生活再建、自治体の業務効率化を実現
災害によって家屋に被害を受けた住民は、被害状況に応じて自治体から罹災証明書が交付されることで、復興に向けた援助を受けることができます。
近年、気象災害が激甚化・頻発化するなか、有事に備え、自治体は迅速に被害状況を把握し、適切な判断で住民の安全と生活再建を支援する体制を整備する必要に迫られています。しかし、過去の大規模地震などの災害時には、罹災証明書交付までに数カ月かかるケースも発生しています。
そこで富士フイルムシステムサービスは、罹災証明書交付に時間がかかる要因として、交付までの業務が人手や紙帳票を用いた多くの手間がかかるアナログなプロセスで⾏われていることに着目。
特に、家屋の被害調査計画の策定や被害認定調査作業のデジタル化が課題であると考え、複数の自治体と実証実験を行うとともに、2022年8月から住家被害認定調査を支援する無償アプリケーションを複数の自治体に提供。各自治体からの要望や改善の声をシステム開発に反映してきました。
そして、今回「罹災証明迅速化ソリューション」のラインアップ第一弾として、被害調査の計画策定・進捗管理を行う「被害調査統合システム」とタブレット端末を活用して被災現場での被災度調査を支援する「家屋被害判定アプリ」を開発しました。
罹災証明書の発行を迅速化!
「罹災証明迅速化ソリューション」は罹災証明書の発行を迅速化するというものです。
目標達成に向けて、調査計画を自動で策定。進捗に応じて、システム上で受援計画、班編成、調査ルートをシミュレーションし、受援実績を含めた調査進捗をデータ化。国・県への進捗報告にかかる手間を軽減します。
なお、現地で調査を行うための資料・ツールはタブレットのアプリに内包されるため、事前準備がほぼ不要となります。
調査はタブレットを用いて実施。損傷例を参照しながら経験の浅い職員でもスムーズに調査できます。また、庁舎に戻り調査結果を入力する手間は不要です。
業務期間を50%以上短縮
「被害調査統合システム」「家屋被害判定アプリ」ともに、従来のアナログな運用と比較して、該当業務にかかる工数・期間を50%以上削減可能であると見込んでいます。
また、6月1日から大分県日田市と佐賀県武雄市にて、7月1日から愛媛県宇和島市にて同ソリューションが利用されることが決定しています。今後も多くの自治体で活用されそうです。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000118297.html
公式WEBページ:https://www.fujifilm.com/fbss/
(文・zio)