そんななか、株式会社シクミヤから、スタートアップ企業の資本政策データベース「shihon」のβ版が発表されました。
「shihon」は、IPO(新規公開株式)を行った企業が設立から上場するまでの間に行った資本政策を、個別具体的に収録したデータベースサービスです。β版は招待制で、現在ランディングページ上にてエントリーを受付中。利用は有料(月額3,000円)で、招待エントリーは5月12日(金)までとなっています。
公開情報から抽出された資本取引データなどが収録
起業家や起業家を支援する士業・投資家にとって、資本政策を検討するための他社事例を集めることはとても困難なもの。具体的な事例を調べるためには、有価証券報告書のような会社が開示・提供している情報を元に1社ずつ分析を行う必要があったといいます。
「shihon」には、有価証券報告書・登記簿謄本などの公開情報から抽出された企業データ・資本取引データが収録されています。データはスタートアップの経営支援を行う公認会計士を中心としたデータ分析チームによって抽出されたもの。同データベースを利用する起業家や士業・投資家は、資本政策を検討する際、株主や株式数・優先株式や新株予約権の設計に関する個別具体的なデータを自由に参照することが可能です。
経営コンサルタントの解説やコメント機能も
また資本取引に関する情報のほか、出資を行った法人株主・VCやスタートアップ企業の情報を掲載した企業情報や、出資したエンジェル投資家や役員等の個人に関する情報を掲載しています。
さらに収録データには、1つの資本取引ごとに経営コンサルタントが解説を行う「公式コメント」や、掲載された資本取引や公式コメントに対してユーザー同士で質問や感想を共有できる「コメント機能」も実装されています。これから資本政策を学習する人や、初めて資本政策を検討したい起業家にとって有効活用できそうです。
収録データは順次増加予定
「shihon」のβ版には、実際にIPO実施企業10社251資本取引のデータが収録。収録データは順次増加予定で、シクミヤは毎月2企業を目安としてデータを追加していくとのこと。
なおβ版の運用期間中は、ユーザーからのフィードバックを積極的に取り入れ、サービスの改善や新機能の開発も行われます。
定期的にイベントを開催
シクミヤは「shihon」の提供開始に伴い今後、情報提供イベントやセミナーを定期的に開催する予定。資本政策の検討を支援するほか、スタートアップや投資家、専門家のコミュニティを形成して、情報交換やビジネスチャンスの創出に貢献することを目指します。
なお「shihon」のβ版は2023年冬頃まで提供され、その時期に正式版がローンチされる予定。正式版がどのようなデータベースになるのか、楽しみに待ちたいところです。
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000096027.html
公式サイト:https://www.shihon.com/
(文・S.Inosita)