Appmartの、松田慶司郎(まつだけいしろう)代表取締役社長に、話を聞いた。
■日本のポップカルチャーを大切に考える。
Q、そもそも、どのような経緯でこの商品を開発する事になったのでしょうか?
御社の設立のきっかけと、このサービスに発展した経歴と共に教えてください。
「このサービスを始める前はゲームアプリ等の企画運営を行っているビジュアルワークスに在籍しており、様々なユーザーを間近で見てきました。
アプリに対してすごく熱い思いを持ったユーザーもいらっしゃって、運営側としてはコンテンツの充実化や機能改善などでユーザーの要望にお応えしていくのですが、アプリを配信する外資プラットフォーム側とアプリの仕組みやクリエイティブの部分で意向が合わない場合は、なかなか申請が通らずに歯がゆい思いをしていたことがありました。
その点、『appmart』ではアプリの配信は規約に反していない事が前提ですが、日本のポップカルチャーからサブカルチャーなどは大事にしていきたいと考えておりますので、何か問題がありそうな場合は、都度アプリ配信元ともコミュニケーションをとり可能な範囲で理解するように努めております。
また価格については、他の業種では同じ商品を安く販売している業者があるのに対し、アプリの価格は常に定価販売が基本になっています。例えばビールなんかでも、駅前のコンビニで買うのは便利ですが、スーパーで買った方が安く買えたりしますよね。そういったことがアプリ業界でもできないのかなと考えていました。
これらのアプリ配信事情をプラットフォームという立場に立つことで変えることはできないのか?と思ったのがサービスを推進していくきっかけです。」
■通常販売価格の10%〜20%オフのアプリも
Q、サービスや収益の仕組みついて、詳しく教えてください。
「通常アプリストアの決済手数料が30%と多い中、『appmart』では決済代行会社の資本が入っているという事もあり、アプリ提供元に対しての決済手数料を業界最安値の10%としています。
そして、ユーザーに対しては通常販売価格の10%・20%オフ価格でコンテンツの提供を行うことで、これまで30%だった決済手数料の差額分をユーザーにも還元することができ、アプリ提供元に対しても利益率の良いアプリストアという形を生み出しています。」
Q、このサービスを開発中、苦労した点はありますか?
「独自プラットフォームの開発という点で、前例や情報自体も少なく、仕組みづくりやセキュリティ部分、OSのルールにのっとった形でカスタマイズしていく部分などは大変でしたが、優秀な開発メンバーのおかげで進めることができました。
まだまだ改善点はありますがより良いサービスを目指して精進して参ります。」
Q、このサービスを利用されたユーザーの反応はいかがでしたか?
「今まで遊んでいたアプリやコンテンツを安く購入できるので、ご利用頂いている方からはお喜びの声を頂いています。
一方で、もっとラインナップを増やして欲しい、決済方法を増やして欲しい、などのお声も頂いていますので、今後はそういったユーザー様の声を運営に取り入れようと、現在対応を進めているところです。」
Q、今後の予定を教えてください。
「今後、まず国内では日本を代表するアプリストアとなるべく、利用者やコンテンツを増やしていくと同時に、海外へも視野を広げ現在ストアのローカライズも進めています。
そして、キャリア決済やその他決済手段の拡大や他メディア連携なども積極的に進めていきたいと考えております。」
まだまだサービスが始まったばかりでコンテンツに偏りがあるものの、「アプリを、比較して安く買う」というのは、新しいコンセプト。数少ない女性のAndroid携帯ユーザー向けのアプリ配信サービスとして、今後の展開が期待できる。
appmart 公式ウェブサイト