周囲の地形を反映したマップを即時再現
メキシコの工業デザイナーJorge Trevino Blanco氏が企画しているのは、目の不自由な人たちのナビゲーションツール「Discover」。周囲の地形を反映した、触覚で感知できる3D GPSマップを即時に再現してくれるという。
「Discover」の見た目は、いわゆるテレビのリモコンのような形状をしている。このツールには、ピン状の突起がぎっしりと林立し、1つのスクリーンを形成する、ピンスクリーンの技術が用いられている。
「Discover」の正面上側部分には、長方形のピンスクリーンが設置され、下側部分には点字が付いた6つのボタンが配置されている。ボタンはそれぞれ、“Discover”“City”“GPS”“Read”“Time”“Tag”となっており、各機能を実行するときに用いるようだ。
触れて感知できる、ピンスクリーンの立体マップ
リモコンのような形をしたデバイスの先端前側にはカメラが設置されていて、これが今いる場所の風景を録画し、その情報をもとに、ピンスクリーンを変形させ、風景を再現するいう仕組み。
ユーザーは、現在いる場所の目の前に広がる景色がどういうものなのか、再現されたピンスクリーンを指で触ることで感知できるようになり、車や障害物を把握する手助けとなってくれる。
また、落としたり、紛失を防止するため、ストラップも付いているので安心だ。
現在はコンセプトデザインの段階だが、今後開発が進行する見込み。点字と同じように、景色を“触って、知る”ことができるユニークなガイドツール。視覚障害者たちの外出を大きくサポートしてくれることだろう。
Discover