E Inkのセカンドディスプレイ、専用ケースにセット
そこでOaxisが開発したのが「InkCase」というセカンドスクリーン。今夏、資金調達プラットフォームKickstarterで資金集めを行い、ローンチされたツールだ。「InkCase」は電子ペーパーE Inkのディスプレイで、スマートフォンとBluetoothで通信する。
まず、「InkCase」をスマートフォンと一緒に、二つ折りになっているケースにセットするのだが、ケースの前部分はくり抜かれていて、ちょうどそこに「InkCase」を配置できるようになっている。ちなみに、ケースの厚みは5ミリメートルほど、全体の重さは45グラムという薄くて軽量のものだ。
配置が完了すると、スマートフォンの上に「InkCase」がちょうど上に重なるように収納され、スマートフォンのディスプレイを鏡のように映し出す。ただし、画面は白黒で再現される。
「InkCase」にはタッチスクリーン機能はないので、小さなボタンが設置されている。音楽再生をしたり、アラートをチェックしたり、電子書籍を読み進めたり……、ボタンを押してそういった操作をおこなえるようになっている。
電池のもちが飛躍的に向上、直射日光下でも画面見やすく
たいていのAndroidスマートフォンは、高解像度のディスプレイで、美しい画面が再現されているが、その一方で電池の消耗が激しい。通常だと、Samsung Galaxy S4で電子書籍を閲覧すると、電池は4時間しかもたないが、この「InkCase」を使えば、なんと最大19時間の連続使用が可能になる。
また、太陽の下で画面を見ると、太陽光が乱反射してまぶしく、電子書籍の文字が見えづらいものだが、「InkCase」を使えば、直射日光下でも文字がグッと読みやすくなるという。
さらに「InkCase」は、スマートフォン側の画面から独立して、セカンドスクリーンとして動作させることも可能。セカンドスクリーンに、ショップのクーポンや入場チケット、マップなどをあらかじめ表示させておけば、必要なときに慌ててスマートフォンを取り出して、サイトにアクセスする手間もなくなるので便利だ。
「画面はカラーじゃないと困るのでは」と思うかもしれない。実際のところ、メールや書類、電子書籍など、テキストメインのコンテンツでは、ほとんどが白黒で事足りる。この「InkCase」がすごいのは、セカンドスクリーンの白黒画面と、スマートフォンのカラー画面を同時に使用できるという点。ケースに収納されているセカンドスクリーンのディスプレイをどかせば、裏にはすぐスマートフォンのカラー画面がある。いちいち、「白黒」→「カラー」の切り替えを行なう必要はなく、ニーズに合わせて瞬時に使い分けられるのだ。
現在のところ、AndroidのSamsung Galaxy S5のみにフィットするケースだが、今後さまざまな機体に対応していく見込み。
Oaxis InkCase