しかし、ファッションアイテムやモデルをメタバースやNFTなどで展開するためにデジタルに最適化しようとした場合、衣服の細かなしわや動き、テクスチャーを表現するのは困難とされてきました。
また現実に似せるだけでなく、デジタル向けにデフォルメされたモデル・アバターなど、現実とは違った新たな世界観で商品開発やマーケティングを行う必要がありました。
そういった需要に応えるため、今回株式会社KINGBEATとソフトバンク子会社のリアライズ・モバイル・コミュニケーションズ株式会社は協働で、VRやAR、メタバース向けの3Dデジタルファッションの制作や3Dファッションショーの実施ができるファッションテックサービス「FASHION TECH TOKYO」を立ち上げました。
ボリュメトリックビデオ × デジタルファッション
今回のFASHION TECH TOKYOの立ち上げは、これまでデジタルファッション分野で事業を展開してきたKINGBEATと、世界有数のボリュメトリックキャプチャー技術や高精細な3D映像処理技術を持つリアライズ・モバイルの協働によって実現されました。
ボリュメトリックビデオは、人物や物の動きを含めた空間全体を3Dデータ化することで3D映像を生成する技術で、xR技術やメタバースと組み合わせることで分野での新たな視聴体験を実現します。
「FASHION TECH TOKYO」が実現する次世代のファッションシーン
本事業はこれまで課題であったファッションアイテムの造形やテクスチャー、動きといった技術的な障壁を乗り越え、より高精細なデジタルファッションアイテムの作成が可能となりました。
さらにそれらのファッションアイテムをNFT化して販売したり、実店舗などで商品を購入した方に配布したりすることもできます。
また、デジタル化するのはファッションアイテムだけではありません。モデルやインフルエンサーにデジタルファッションアイテムをまとわせてVRやAR、メタバース上で表示させることが可能です。
メタバース上でファッションショーを実施したり、デジタルショールーム・ルックブックの実現など、これまでになかった新たな3Dコンテンツの提供も可能です。
https://www.youtube.com/watch?v=k-4MHzvXOBs&t=37s
それらのコンテンツは、リアライズ・モバイルが生成したボリュメトリックビデオ技術により、高性能な端末などではなく、店舗や自宅から一般的なスマートフォンなどで視聴することができます。
新たなファッション表現が可能になったことで、既存のブランドだけでなく新たなデジタルファッション専門のブランドの構築なども期待されます。
加えて、近年問題とされている、余った生地などの廃棄や、製造・輸送による環境破壊といった問題もデジタル化によって解決されることが期待され、ファッション業界のサステナビリティに繋がることが期待されます。
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000033762.html
(文・大谷尊迪)