11月6日、松屋銀座、千趣会との提携を皮切りにスタート。婦人靴を中心に約20,000点の商品の取り扱いを開始した。
提供元は、webサービスの開発・運営を手がけるtab(タブ)。業界のリノベーションを図る期待の事業について、代表取締役兼CEOの谷口 昌仁(たにぐち まさひと)氏に伺った。
実店舗の強みにwebのメリットを掛けあわせた「拡張店舗」
Q1、サービスを開発したきっかけと経緯について、お聞かせください。
実店舗でのお買い物は楽しく、経済取引というより、むしろエンターテインメントです。
それなのに、webに比べてあまりにも店頭在庫が少な過ぎるという問題を抱えています。
一方、アマゾンや楽天市場等の大手ECサイトでは幅広い商品を扱っていて、網羅的に商品を調べられる上、お気に入りのものを探すことができます。
デメリットは商品が届くまで試着も確認もできないこと。実際に試着したり、モノを確認してから買いたいというのは、誰もが思うところです。(中略)
それなら、実店舗の強みにwebのメリットを掛け合わせたら、どうだろう。今までにない実店舗でのショッピング体験を実現できるのではないか。そう考えたのが、サービス開発の原点です。
Q2、「tabモール」とは、どのようなサービスなのでしょうか?その仕組みと特徴について、教えてください。
百貨店の店頭在庫だけでなく、今まで取り扱っていなかったブランドや商品も含めてweb上にカタログとして掲載します。
お客さまが気になったものを「tabモール」から予約すると、翌日以降に百貨店店頭の専用カウンターに在庫を揃えてくれるシステムです。
お客さまは、好きなときに試着や現物確認を行い、気に入ったらそのまま購入できるようになっています。私たちは、この百貨店ビジネスモデルを「拡張店舗」と呼んでいます。(中略)
Q3、他の通販サイトとの決定的な違いはどこにあるのでしょうか?
「tabモール」は従来の通販サイトとは、全く違うものです。
1つ目は、これまでと変わらない店頭販売であるということ。通販による自宅配送とは違い、実際に来店し、試着してから購入します。(中略)店頭在庫よりも圧倒的に多いブランドや商品の中から気になったものを選択できるのです。
2つ目は、百貨店の強みである接客によるおもてなしが受けられる点。通販のコンビニ受取のような単なる受け渡しではなく、専用のカウンターやインテリア、販売員の接客によって、心地良いショッピング体験を得られます。
最後は、多数の百貨店とブランドが相互乗り入れする、小売プラットフォームである点です。お客さまは、さまざまな百貨店が扱う圧倒的な商品の中から気になったものを選び、最寄りの百貨店で試着•購入できます。
「tabモール」とつながることで、百貨店側は多数のブランド展開が可能となり、ブランド側は全国の百貨店で商品を販売できるという利点を得られます。(中略)
首都圏から全国へ。エリア拡大、多言語対応も計画中
Q4、今後の展開について教えてください。
今回の松屋銀座さまや千趣会さまとの取組みは、実質上2ヶ月でリリースまでこぎ着けたのですが、その代償としてすべてのジャンルの商品を無限に扱うことを諦め、11月の段階では「婦人靴」にターゲットを絞って商品を揃えました。年内には、バッグ、財布、アパレルと徐々にジャンルを増やしていく予定です。
また、他の百貨店さまとも既にお話が進んでおり、来年の春までには東京圏の主要エリアを網羅し、1年後には全国の主要エリアをカバーしたいと考えています。
さらに、近年増加傾向にあるアジア圏からのお買い物客を見据え、他言語対応も計画中です。
Q5、これから「tabモール」を利用するユーザーへ、メッセージをお願いします。
これまで実店舗でのショッピングは楽しい反面、商品数が限られていたり、店舗を転々とする煩わしさがありました。
「tabモール」では、世の中で売られているものすべての中から、自分のお気に入りを選んで、実店舗で好きな時に試着•確認し購入することができます。便利で効率のいいリアル•ショッピングを、是非楽しんでください。(中略)
tabモール