テスト基板の特徴
今回量産が開始されたテスト基盤は、96層の高多層と0.27mmの狭ピッチを両立しながら大型化を実現。長方形のパフォーマンスボード(パッケージング後の半導体の機能試験用テスト基板)と、円形のプローブカード(ウエハー検査に用いられるテスト基板)の2タイプがあります。
パフォーマンスボードでは643×558mm(従来580×480mm)と従来よりも約3割の大型化に成功。これにより、5,000ピンクラスといった大型LSIや、次世代メモリーの検査が可能となりました。
基盤に大型化が求められる背景
データ通信の高速化・大容量化、AIの普及や自動運転技術の加速に伴って、半導体の微細化(高密度配線化・PIN数増大化)や大規模集積化が進んでいるといいます。
このように微細化・大規模集積化した半導体では、多くの複雑な信号を処理して機能試験を行うために検査回路の面積が拡大して、検査装置も大型化が進んでいるとのこと。
これに付随して、装置に用いられるテスト基板においても、搭載回路のさらなる微細化と基板の大型化・多層化が求められているようです。
OKIサーキットテクノロジー株式会社は今回のテスト基板開発において、高精度積層技術の開発と独自のFiTT工法の改良により、大型化・高多層・狭ピッチ・高速対応の要求を実現。加えて、最新装置などの設備投資を行い、顧客への迅速な供給を可能としました。
今後は、さらなる増産を視野に入れて工場の増床や設備増強を図る方針です。
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000622.000017036.html
(文・夏木ますみ)