参加したことのある人なら経験があると思うが、一度に多くの情報に接すると、後から思い返す時、記憶が曖昧になっていることもある。
そこで活躍しそうなのが、米国で開発された「Loopd」。バッジ(チップ)と誘導用のビーコン、アプリから成るもので、バッジをつけた人の動きや、関心をひいた商品(サービス)などの情報を収集できるというものだ。
■自動で情報を発信・集約
例えば、展示会があるとする。会場のあちこちにビーコンが設置され、出展者は自社のサービスや連絡先といった情報を発信できるほか、参加者の誰がブースに立ち寄ってくれたのかも分かる。
一方、バッジをIDカードのように身につけた参加者は、アプリで自分がいま会場のどのあたりにいるのかなどを確認したり、ブースの情報を受け取ったりできる。
イベントなどでは現在、QRコードにスマートフォンなどをかざして情報収集するパターンが多いが、そうした情報収集の手間を省くことができるのがLoopdのメリットだ。
■フォローアップにも
イベントで収集した情報は、その後も活用できるというのもポイントだろう。出展者は、ブースに長くとどまってくれた人に定期的にメールなどで情報を送ってフォローアップできる。
また、参加者は自分がどういう順番にブースを周り、どこで多くの時間を割いたのかなどを分析し、必要に応じて相手に連絡をとったりすることも可能だ。つまり、双方が効率的にイベントを活用できる仕組みというわけだ。
ビーコンはスマートフォンの浸透を背景にデパートや美術館などでも活用され始めていて、今後はさまざまなイベントで使う機会が出てきそうだ。
Loopd