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データ容量ごとに料金が変動!auの新料金「スマホミニプラン」が気になる

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KDDIは、2月1日からスマホミニプランを導入する

KDDIは、2023年2月1日にauの新料金プラン「スマホミニプラン 5G/4G」を導入します。これは、データ容量ごとに料金が変動する段階制プラン。現状は、「ピタットプラン 5G/4G」という名称ですが、金額やデータ容量、割引額などを大幅にリニューアルします。

料金プラン的にはかぶりもあるため、スマホミニプランの導入に伴い、ピタットプランは新規申し込みを終了する予定。2月1日以降は、既存ユーザーのみしか利用できなくなります。

KDDIは、2月1日からスマホミニプランを導入する

2021年は新料金プラン導入による値下げが相次いでいたため、スマホミニプランもその一環かと思いきや、必ずしもそうではありません。まず、データ容量の上限がピタットプランの7GBから、4GBに縮小されます。

そのぶん、価格が安ければいいのですが、上限まで達した場合の料金は各種割引適用後で4928円と変わりません。単純比較では、同額で使えるデータ容量が少なくなってしまうと見ることができます。

1GB以下の金額は、割引後で2178円と据え置きですが、これも、auスマートバリューが適用された場合の金額。

auスマートバリューはauひかりなどの固定回線を契約していなければならず、モバイル回線単体で持っているユーザーにはややハードルが高い割引です。

ピタットプランの場合、家族3人で契約し、au PAYカードで支払うだけで2178円になっていたため、この点も改悪と言えるでしょう。

割引後の価格はほぼ同じだが、データ容量の上限が少なくなっているほか、割引の条件も変更になり、最安を実現するにはauスマートバリューが必須になった

一方で、データ容量の階段が1GB刻みになったため、1GB超2GB以下の場合、実質的な値下げになります。割引適用前が、ピタットプランは5115円なのに対し、スマホミニプランは4565円です。

ただ、こちらも1GB以下の場合と同様、auスマートバリューが非適用の場合は値上げになります。割引をすべて適用しても、3278円で横並びになるだけなので、割引前価格を値下げした恩恵にあずかれるユーザーは少ないかもしれません。

そのため、au回線でどうしても小容量プランに入りたい場合、1月31日までに契約しておいた方がいいでしょう。すでにピタットプランを契約しているケースでは、無理にプラン変更する必要はありません。

また、小容量であれば、同じKDDIのUQ mobileの方が料金は割安。料金プラン変更するのであれば、思い切ってブランド変更を検討した方が毎月の料金を節約できる可能性は高まります。

同じKDDIでも、低容量、中容量ならサブブランドのUQ mobileの方が安い

競合他社を見ても、小容量プランは魅力が乏しくなりつつあります。例えば、ソフトバンクには「ミニフィットプラン+」という料金がありますが、こちらはデータ容量の最大値が3GB。しかも2GBを超えた時点で、割引適用前の料金が5478円に上がってしまいます。

家族割引もなく、割引はSoftBank光などとのセット割のみ。2GBを超えるユーザーで、かつ家族で3回線以上契約できるようであれば、データ通信が使い放題の「メリハリ無制限」を契約した方がお得になります。

ソフトバンクのミニフィットプラン+は、2GBを超えると料金が上限に達する。auのスマホミニプランよりも低容量志向だ

また、ドコモは低容量のユーザー向けに「ギガライト」「5Gギガライト」という料金プランを用意しています。

こちらは、auやソフトバンクのように極端な料金プランではありませんが、料金は5GBを超えると最大の6765円になり、データ通信が使い放題の「5Gギガホ プレミア」の7315円と大きな差がなくなってしまいます。

こうした料金プランからは、一定容量以上使うユーザーを使い放題のプランに移行させていきたい思惑が見え隠れします。その閾値を、KDDIは3GB、ソフトバンクは2GB、ドコモは5GBに設定していると捉えることもできます。

ドコモのギガライトは、最大容量が7GBと大きい。ただし、わずかな追加料金を払えばデータ通信が使い放題になるため、事実上5GB以下のためのプランと言える

KDDIやソフトバンクの段階制プランがドコモのそれに比べてより小容量なのは、サブブランド戦略の違いが影響していると見ていいでしょう。

先に挙げたように、KDDIにはUQ mobileがあり、ソフトバンクにはソフトバンクに加えてワイモバイルがあります。

2ブランドとも、ユーザー数は拡大中。メインブランドのauやソフトバンクは、大容量プランや初めてスマホを持つユーザーに特化しているというわけです。

これに対し、ドコモにはUQ mobileやワイモバイルに相当するブランドがありません。2021年には、オンライン専用料金プランとしてahamoを導入しましたが、こちらは20GBの中容量か100GBの大容量のみ。

UQ mobileやワイモバイルのように、3GBから15GBあたりのデータ容量がなく、よりユーザーの層が限定されます。そのままauやソフトバンクに追随した場合、UQ mobileやワイモバイルのような料金プランがなくなってしまい、ユーザーが流出するおそれもあります。

ドコモブランド内にユーザーをとどめているからこそ、ギガライトに手を入れづらいと言えるでしょう。

ドコモは、オンライン専用プランとしてahamoを展開するが、UQ mobileやワイモバイルのようなサブブランドが存在しない

いずれにせよ、かつてのイメージのまま、低容量プランを使い続けるのはあまり得策とは言えません。特に2021年の料金値下げ以降、その傾向が顕著になりつつあります。

あまりデータ容量を使わないのであればサブブランドを検討しつつ、毎月のデータ使用量が上限に近いのであれば、思い切って使い放題の料金プランに変えてみてもいいでしょう。

2021年の値下げ前に提供されていた料金プランがそのままになっている人にとって、auのスマホミニプラン導入は、それを見直すきっかけにもなりそうです。

(文・石野純也)

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