酪農経営とゲノム解析
近年、北米ではゲノム解析の技術を用いた遺伝子改良のスピードが飛躍的に向上している一方で、日本ではわずか一部にしか取り入れられていません。
そこで、幅広いSaaS/ASPを提供している株式会社スカラコミュニケーションズは株式会社エリートジェノミクス(以下、エリートジェノミクス)と連携して乳牛ゲノム検査結果データ活用システム「eGプラス」を開発しました。
エリートジェノミクスは、乳牛のゲノム検査において国内トップシェアを誇り、米国で最大のゲノム検査を実施しているNEOGEN社(ナスダック・グローバル・セレクト・マーケット上場)と提携しています。
畜産業界の課題解決目指す
同社はサービスの開発背景を以下のように説明しています。
「昨今の飼料高騰等により、畜産業界では生産コストが増大しており、酪農経営環境は厳しい状況に置かれています。こうした背景から、生産性の向上に貢献できないかと考え、牛群改良の効率化に役立つゲノム検査を手軽に受けられ、検査結果を活用できるシステムを開発するに至りました。」
生産性を上げる『eGプラス』の特徴
『eGプラス』は牛群改良の効率化に役立つゲノム検査を手軽に受けられ、その検査結果を活用できるシステムです。
スマートフォンで「ゲノム解析」についての情報を簡単に表示、検索できます。その他以下のような特徴を有したサービスです。
- 検査結果は日本語で表示される
- 毎月変動している最新のゲノム値が自動で更新
- さまざまな遺伝情報を日本国内や各都道府県の結果と比較することもできる
- 牛群の遺伝形質平均や牛群改良の進捗状況がグラフでわかりやすく表示
- 個体のゲノム検査結果に加え、検査済みの母親等の結果表示がスムーズに行える
- 交配プログラム(メイティング)結果と連動し、受精対象牛の交配種雄牛が確認できる
このサービスにより、日本においても乳牛のゲノム解析がより簡単になりそうですね。
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(文・川口祐司)