このほど資金調達サイトKickstarterに登場した「KEECKER」はなかなかユニークだ。プロジェクターというのがメーン機能だが、それ以外にもスピーカー、防犯カメラとマルチな家庭用ロボットとなっている
KEECKERは高さ40センチ、幅28センチのややいびつな卵形をしていて、カメラやプロジェクター、スピーカーなどを搭載。そして車輪がついているので、どこへでも動くというのがポイントだ。
どんな使い方ができるかというと、まずはプロジェクター。連携するスマートフォンなどの端末に入っているビデオを、自宅の壁や天など好きな所に映し出せる。
スマホ(iOS、Android)専用アプリがKEECKER のリモコンになり、投影するビデオを選んだり、KEECKER を動かしたりすることができる。そして、Androidユーザーならインターネット上のコンテンツも再生できるようになる見込みだ。
投影する角度は上下90度まで調整可能なので、ベッドに寝転びながら天井をスクリーンにして映画を楽しむという使い方もできる。
また、3Dサウンドシステムを備えているので、自宅の庭やテラスでパーティーをするときなど、KEECKERで質のいいBGMを楽しめるのも便利そう。
一方、KEECKERは内蔵するセンサーが室温や、湿度、空気の清浄度などを測るので、ユーザーは出先からアプリでそうしたデータを確認できる。
さらには、留守にしている家の様子をKEECKERのカメラを通してチェックすることも可能だ。他のセキュリティガジェットのように、不審な音や侵入を探知したらユーザーの端末にアラートが届くように設定できる。
◆電池が減ると自動で充電
KEECKERの賢いところは、バッテリーが少なくなってきたら充電ステーションに戻ること。充電は無線で行われるので、ユーザーはバッテリー残量を気にする必要はない。
開発を手掛けたのは、Googleで製品マネジャーを務めたPierre Lebeau氏率いるチーム。Lebeau氏によると、SDKを公開しているので、今後は外部デベロッパーによるスマート家電との連携など新機能の追加も期待できるという。
マルチなロボットだけあって、決して安いものではない。Kickstarterのキャンペーンでは予定小売価格よりかなりディスカウントされているが、それでも2590ドルからとなっている。
それでも利便性がさらに高まれば、KEECKERのようなロボットが家庭に1台、という日はそう遠くないのかもしれない。