評価・生成で最適なデザインを提案
「パッケージデザインAI」は、1000万人以上のデザイン評価をもとに東京大学との共同研究で開発されたAIシステム。デザイン生成と評価を繰り返す生成AIと、消費者のデザイン評価を予測する評価AIで構成されています。
生成AIは、複数のデザインをアップすると約1時間で最大延べ1000のデザイン案を生成可能。消費者に好まれる好意度の高いデザイン TOP100や、「かわいい」「おいしそう」などイメージワードとの合致度ランキング100といった形で結果を表示します。また、「30代男性」などターゲットを絞り込んだデザイン生成も可能です。
評価AIは、アップしたデザインに対する消費者のデザイン評価を最短10秒で予測。属性別の好意度スコアや目を引く部分を示すヒートマップ、連想するイメージワードなどを表示します。
特徴がわかりやすいデザインに決定
オタフクソースでは、2015年から発売している「お好みソース大人の辛口」のリニューアルと新商品「焼そばソース大人の辛口」発売に際し、商品デザイン開発に評価AIを活用しました。
具体的には、既存デザインと新デザイン5案を評価AIで比較し、新デザインの訴求性などを確認。今回は“辛口”という特徴を前面に出すべく、イメージワードの「特徴がわかりやすい」「目立つ・印象に残る」のスコアを重視したといいます。
そして、評価が高かった2案について公式SNSで人気投票を実施して最終デザインを決定。決定したデザインは、既存デザインに比べ「特徴がわかりやすい」のスコアが2.2倍と評価されていたようです。
最適なデザイン創出とコスト削減に貢献
「パッケージデザインAI」は、売り上げ向上につながるデザイン創出はもちろん、デザイン開発にかかる時間・コストの大幅な削減も実現。また、消費者調査が不要になるため、時間・コスト削減とともに情報漏えいの懸念も解消されるといいます。
今のところ、デザイン生成・評価ができる商品カテゴリーは全51種。食品・飲料・医薬品・衛生用品・ペット用品・文具など幅広く対応しています。
直近では、大王製紙株式会社の新製品「エリエール消臭+トイレットティシュ―」のデザイン開発を支援。その際、従来消費者調査にかかっていた1~2か月の期間を10~20分に短縮できたといいます。
また、神戸商工会議所と連携し、兵庫県内の企業におけるデザイン開発を支援する実証事業を11月より開始するようです。
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「パッケージデザインAI」公式サイト
(文・Higuchi)