負担が大きいゲリラ豪雨への対応
2021年度に全国で発生したゲリラ豪雨は約6万回。これに伴う水害も多発しており、ときにはハザードマップの想定を超える被害がでるケースもあるようです。自治体職員は、河川の氾濫や建物への浸水といった水害を想定し、関係者への指示や住民への情報伝達といった対応をとらなければなりません。
しかし、突発的に発生するゲリラ豪雨の正確な予測は難しく、対策を練る時間が極めて短いため、自治体職員の負担は大きいといいます。
迅速な対策判断と実行で被害軽減へ
そこで4社は、東芝が有する高精度な発生予測・日本工営のリアルタイム浸水シミュレーション・NTT-ATの動的ハザードマップ・迅速な情報配信という機能を初めて統合し、ひとつのシステムとして活用する実証実験を開始しました。同実験は、8月19日(金)~12月28日(水)の期間、ふじみ野市の市役所庁舎ほか市内各所で実施。精度の高い予測情報に基づく的確・迅速な対策判断と実行および被害軽減の観点でシステムの有効性を検証します。
その結果をもとに、全国の水害対策における防災DXに資するサービスとして提供できるよう検討を進める構えです。
連携する4つの機能
今回検証されるシステムは、4つの機能で構成されています。1つ目は、ゲリラ豪雨の兆候と雨量を発生30分前に予測する機能。高精度降雨気象レーダーによる予測データを提供します。
2つ目は、対象エリアのリアルタイム浸水予測シミュレーション機能。シミュレーション結果を時系列でアニメーション表示することで、自治体職員の各種判断を支援します。
3つ目は、浸水予測シミュレーション結果に基づく浸水ハザードマップ機能。刻々と変化する動的ハザードマップで、数時間先までの浸水による危険度を可視化します。
4つ目は、住民へのタイムリーな情報配信機能。危険が迫る地域の住民に対し、スマートフォンアプリを通じて浸水予想区域・浸水深情報を動的ハザードマップ情報として配信します。
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株式会社東芝
(文・Higuchi)