ただ、お守りのご利益は1年とされており、1年経過したお守りは販売元の神社や寺院に返納し、お焚き上げをしてもらう必要がある、といった難点があるといいます。
そんな返納の手間をなくしてくれるのが、千葉市花見川区の検見川神社が古事記projec株式会社(以下、古事記projec)の協力のもと販売を開始した「お守りNFT(Kemigawa Jinja Collection)」です。
お焚き上げ後は新しいNFTに変化
千葉県千葉市の検見川町に鎮座する検見川神社は、八方除総鎮護・縁結びの社として知られています。そんな検見川神社が販売するお守りNFTは、神社の授与品であるお守りをNFT化したもの。授かってから1年経つと自動的にお焚き上げ(通称:バーン、当該NFTを消滅させること)されるように設計されています。
お守りNFTはお焚き上げされた後に消滅しますが、そこから新しいNFTに変化するようになっているため、バーンされた後も楽しめそうです。
検見川神社は現在、10種類のお守りNFTを用意。
合格祈願守や開運厄除守のほか、暗号資産ウォレットの安全を祈願した「ウォレット安全守」や、詐欺から資産を守るよう祈願した「詐欺除御守」など、NFTの特性にちなんだお守りを販売しています。
新たな神社の収益源を模索
全国に約8万社あるといわれている神社ですが、その90%は運営に苦しんでいると言われています。そのため、神主のなかには、ほかの仕事と兼業する人や1人で何社も掛け持ちする人もいるようです。そんななか、検見川神社は古事記projectとともに、NFTやメタバースを活用して「新たな神社の収益源を模索していくこと」を決め、共同でNFTプロジェクトをスタート。NFTプロジェクトの一環として、お守りNFTを販売しました。
「御朱印NFT」「ご奉納NFT」を販売予定
検見川神社は2022年9月に「御朱印NFT」の販売を予定しています。御朱印NFTは、検見川神社定番の御朱印や毎月月替わりの御朱印をNFT化したもの。御朱印NFTを毎月発売するほか、12か月分の御朱印を集めた場合、特別な御朱印NFTを付与するようです。
2022年12月頃には「ご奉納NFT」の販売を予定。ご奉納NFTは、鳥居や灯篭等のNFTを購入すると、実際にその神社の土地に購入者の名前(会社名)が刻まれた鳥居や灯篭が建つというものです。
将来的にはメタバース上に神社を設置し、メタバース神社にも購入者の名前が刻まれた鳥居や灯篭を設置するといいます。
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古事記projec株式会社
(文・Haruka Isobe)