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透けるスマホ「Nothing Phone(1)」は、コスパのいいとがった一品

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イギリスのスタートアップ企業、Nothing Technologyが、初のスマホとなる「Nothing Phone(1)」を正式発表しました。

自らデザインをリークするなど、話題性のあるプロモーションを仕掛けていた同社の端末ですが、第一弾モデルをいきなり日本市場に投入します。

発売は8月を予定しており、SIMロックのかかっていないオープンマーケットモデルとして販売されます。メモリ8GB、ストレージ256GBを搭載したバージョンの価格は、6万9800円になる見込みです。

英Nothing Technologyが発表したNothing Phone(1)。日本でも8月に発売する

Nothing Technology

Nothing Technologyとは、OnePlusの共同創業者であるカール・ペイ氏が設立した企業。

日本未上陸のため、OnePlusと聞いてもピンとくる人は少ないかもしれませんが、特色のあるハイエンドモデルを投入するブランドとして、欧米では一定の知名度があります。たとえば、老舗カメラメーカーのハッセルブラッドと協業して開発された「OnePlus 9 Pro」はその1つ。急速充電機能などにも定評があります。

元々は日本でおなじみのスマホメーカー、OPPOの兄弟会社として設立された経緯のあるOnePlusですが、現在は、OPPOに吸収され、開発ラインも統合しています。海外の展示会でも、OPPOの社名を冠したブースに、並列でOnePlusのスマホが並べられるようになりました。

カール・ペイ氏は、そのOnePlusを20年に退社。Nothing Technologyを設立し、昨年ワイヤレスイヤホンを発売しました。スケルトンボディを採用した「Nothing ear(1)」は、デザイン性が評価され、日本にも上陸しています。

Nothing Technologyを立ち上げたCEOのカール・ペイ氏は、OnePlusの出身

Nothing Phone(1)

Nothing Phone(1)は、そんな同社が送り出す2つ目の製品。デザインのテイストは、Nothing ear(1)を受け継いでおり、背面には透明のパーツが採用され、中身の一部が見えるようになっています。

ここに、LEDを900を超えるLEDを組み込み、着信やGoogleアシスタント、充電などの情報を音と光だけで伝えられるようにしているのが、他のスマホとの最大の違いです。着信LEDを搭載する端末はありますが、背面に敷き詰めることで、情報量が増え、視認性も高まっています。Nothing Technologyは、これを「Glyph Interface」を名付けました。

背面のLEDを光らせることで、ユーザーに着信や充電などの情報を伝える。光と音のパターンで、どの人から連絡があったかも分かるよう設定できる

機能的には、ミドルレンジ上位のスマホといったところ。チップセットにはクアルコムの「Snapdragon 778G+」を採用しており、パフォーマンスを極端に要求されるゲーム以外はスムーズに動きます。

カメラは5000万画素のデュアルカメラで、広角と超広角を搭載。4500mAhのバッテリーを内蔵し、最大33Wの急速充電にも対応します。ただし、おサイフケータイには非対応。防水・防じん性能はIP53と、やや低めです。

チップセットにはSnapdragon 778G+を採用。メモリ8GB、ストレージ256GBと、ミドルレンジモデルの中ではスペックが高めだ

既存スマホに対するアンチテーゼ

CEOを務めるカール・ペイ氏は、Nothing Technologyを設立した理由について、「テクノロジーはもっとインスピレーションにあふれて楽しいものだったが、今の状況はまったく違う。自分たちが作っているテクノロジーに対して無関心になっているという状況を変えたかった」と語りました。

Nothing Phone(1)も、既存のスマホに対するアンチテーゼ的な1台になっています。スマホの「表面の50%が実際に役に立っていなかった」ことに着目。背面をどう実用的にするかを考え、たどりついたのがGlyph Interfaceだったといいます。

海外では、裏表両面にディスプレイが搭載されているスマホも発売されていますが、一般的と言えるほど普及しているわけではありません。むしろ、キワモノ的な端末として注目されただけで終わっているのが現状と言えるでしょう。

これに対し、Glyph Interfaceはデザイン性も重視しています。ペイ氏は「ロゴを見なくてもNothingの製品だと分かるものを提供したい」と述べていましたが、その狙いはある程度、成功しているように見えます。

スケルトンボディはインパクトがあり、一目でNothing Technologyの製品だと分かる

ローカライズに課題も

Nothing Phone(1)が日本でどこまで受け入れられるかは未知数ですが、スマホ業界に新風を吹き込む存在であることは間違いありません。機能性と価格のバランスがよく、Glyph Interfaceの目新しさやデザイン性の高さに注目する感度の高いユーザーには評価されそうです。

Nothing Technologyが狙っているのもそんなユーザーで、ペイ氏は、「まったく新しい、フレッシュなアイディアを試したい人は必ずいる」と語っています。

とは言え、ローカライズには課題もあります。先に挙げたおサイフケータイ非対応はその1つ。販路に関しても、オンラインで事前予約を受け付けていますが、家電量販店などのリアルな店舗が取り扱うかどうかは不透明です。

日本では、キャリアが販売する端末の比率が圧倒的に高いこともあり、ブランドを定着させるうえで、避けては通れない販路になっています。「キャリアともすでに話し合いを始めている」(ペイ氏)といいますが、このハードルをどう乗り越えるかが次の課題になりそうです。

(文・石野純也)
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