日本空港ビルデング株式会社(以下、日本空港ビルデング)は鹿児島空港、宮崎空港、長崎空港にて、ロボットを使った共同実証実験を実施します。
期間は、2022年7月5日(火)~ 7月29日(金)。羽田空港に導入済みの遠隔操作式の案内ロボットや、自立走行型の清掃ロボットなどを各空港で稼働させます。
遠隔操作ロボット「mini MORK」
今回、鹿児島空港、宮崎空港、長崎空港にて稼働するのは、案内ロボット「mini MORK」、翻訳機能付きマスク型コミュニケーションデバイス「C-FACE」、清掃ロボット「EGrobo」「Gaussian」。株式会社インディ・アソシエイツが提供するmini MORKは、インターネットを経由して操作する遠隔操作ロボットです。
黒い目の奥にはカメラを、口の形に開いた穴の奥にはマイクを搭載。腹部の黒い穴の奥にあるスピーカーを経由して、遠隔操作者の声が届く仕組みになっています。
実験では、空港の案内所にmini MORKを設置し、利用客への非接触サービスを実施・検証。「案内してもらいたいけど、人との接触は避けたい」という際に役立ってくれるでしょう。
翻訳機能付きスマートマスク「C-FACE」
C-FACEは、ドーナッツロボティクス株式会社がロボット技術を応用して開発したマスク型コミュニケーションデバイス。一般のマスクに取り付けると、マスク越しに話した声を最大10m先の相手のスマートフォンに届けるだけでなく、話した言葉をスマートフォンの画面に文字を表示したり、100か国語に翻訳したりできます。
今回の実験では、案内スタッフがC-FACEを装着し、多言語での案内業務を検証するとのことです。
床洗浄ロボット「EGrobo」「Gaussian」
アマノ株式会社が提供するEGroboは、障害物回避機能を搭載したロボット床洗浄機。周囲環境を三次元でモニタリングし、走行ルート上の障害物を回避しながら清掃します。一方、株式会社くうかんが取り扱っているGaussianは、床清掃と床洗浄を自動化するという業務用清掃ロボットです。
ロボット起動後に「AUTO」を選択すると、3つの内蔵センサーが周辺の躯体や障害物を認識。手動走行と合わせて記憶させることで走行マップを自動生成します。
実証実験では、EGroboとGaussianを用いて、自立稼働で床面を清掃できるかを検証。利用客は、スタッフとの接触機会を避けながら、安心して空港を利用できるでしょう。
利用客が空港を快適に使えるように
日本空港ビルデングは、2016年から羽田空港旅客ターミナルにおいて、ロボット実証実験プロジェクト「Haneda Robotics Lab」を推進してきました。現在は、案内、翻訳、移動、清掃の各分野を支援する合計8種類のロボットを導入・運用しています。そしてこのたび、日本空港ビルデングは九州を代表する鹿児島空港、宮崎空港、長崎空港との連携により、共通のロボット技術を活用した、シームレスなサービス提供を想定した検証を開始。
旅客ターミナルにおける利用客のさらなる利便性向上、非接触サービスによる感染症対策、将来的な労働力不足などの社会課題解決への貢献を目指し、実証実験を進めていきます。
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(文・Haruka Isobe)