AIで生成した学習動画への不安の声
ドコモgaccoは、講師陣による本格講義を無料で視聴できるサービス「gacco(ガッコ)」を運営中。データグリッドのAI人物動画生成技術などを活用し、講師が話している数分程度の動画とテキストデータをもとに生成した学習動画(以下、AI動画)も配信しています。AI動画を配信するなかで、その学習効果などに不安を感じるという声も寄せられたようです。そこでデータミックスは、2月28日~3月6日の期間、20代から50代の男女73名を対象に調査を実施しました。
調査では、AI動画を視聴するグループと人間による講師動画(以下、リアル動画)を視聴するグループに分け、「ビジネスマナー」と「異文化コミュニケーション」の動画を提供。視聴後に受講結果を比較・分析しました。
AI動画のほうがよく見られている?
結果、AI動画とリアル動画の視聴完了ユーザーの割合に大差ないことが判明。また、用意された動画ごとに見たとき、AI動画の視聴完了率が高くなっている場合もあったといいます。加えて、コース視聴時にスキップ(seek)した回数を見ると、スキップした回数0回の割合は、AI動画のほうが高く、AI動画をスキップせずに視聴する人が多かったこともわかっています。
習得度も大差なし
動画視聴後には、習得度を測るテストを実施。各動画の課題提出者を対象に平均値と標準偏差を計算したところ、「ビジネスマナー」においてわずかにリアル動画を視聴したグループのほうが高かったものの、大きな差はないことがわかりました。なお、グループ分けの段階で、年齢の平均と標準偏差は近しい値になるように配慮しています。
学習後のアンケートでは、AI動画を視聴したグループのうち6割が「とても自然」「まあ自然」と回答。
アンケートを通じ、AI動画において映像や音声の機械的な印象や違和感など改良の余地が発見されたものの、講師による説明のバラつきを抑える効果が期待できることもわかったといいます。
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(文・Higuchi)