また同時に、オプション製品として自律帆走化ユニットもリリースしています。
小型ボートを自動運航に変えられる
「eb-NAVIGATOR2.0」は、風速・風向・障害物センサーを一体化した全天候型制御ユニット。このユニットが出力するラダー(舵)・推進器・セールウインチの制御信号を変換して電動モーターを制御することで、さまざまなタイプの小型船や船外機を自動操船化・遠隔操船化できるといいます。
また、全長3m以下のボートなどの帆船を自律帆船化するユニットをオプション製品としてリリース。「eb-NAVIGATOR2.0」と同オプションを組み合わせることで、風力をベースに自動運航する帆船に変えられます。
専用アプリで遠隔操作や自動運航
スマートフォンアプリ「eb-CONNECT」により、「eb-NAVIGATOR2.0」を搭載した船舶の遠隔操作やプログラム設定による無人自動運航が可能となります。ユーザーと船舶が4G・LTE・3Gサービスエリア内にいれば、世界中どこからでもリアルタイムで状況を把握可能。自動操船であれば、船舶がサービスエリア外になっても自動運航を継続できるといいます。
1タップで目的地をセットし、4タップで自動操船を開始できるシンプルなUIも特徴でしょう。専門的知識が必要なプロポ(無線操縦用送信機)などを使わず、簡単に遠隔操作がおこなえます。
このほか、経由地設定や位置保持機能、設定した距離以上へ出た場合に停止する安全機能なども特徴です。
水素エネルギーサプライチェーンの実現へ向けて
同社は、風を動力とする帆船の自動操船技術を通じて、持続可能な社会の実現を目指す企業。同社が開発する無人帆船は、いわば海上版ドローンのようなものだといいます。大きなメリットは、動力が風なので燃油代はほぼかからず、自動操船により人件費もカットできるという点でしょう。
これまで、2mクラス帆船型ドローン「Type-Aプロトタイプ」や100kg以上の貨物を積める「Type-Xプロトタイプ」を開発。「Type-Aプロトタイプ」を用いた実証実験では、1000m先への貨物輸送や夜間航行に成功しています。
そして今年2月、全長2mの帆船型ドローン「everblue AST-201」を開発。無人調査、小型貨物運搬の遠隔・自動航行が可能な製品としてトライアル販売を開始しました。
同社の目指すところは、海洋エネルギーを水素に変えて低コストで運搬する体制の構築。そこへ向け、現在さまざまな事業を展開しています。詳しくは、同社代表・野間氏へのインタビュー記事をご覧ください。
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(文・Higuchi)