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大阪ガスとJR西、AI活用の強風予測システムを開発。運休や遅延など運行判断に

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西日本旅客鉄道株式会社(以下、JR西日本)と大阪ガス株式会社(以下、大阪ガス)は、JR西日本湖西線沿線大津京駅~近江塩津駅周辺において、両社で共同開発した強風予測システムを試験導入します。

24時間先の風速・風向を予測

今回、両社が開発した強風予測システムは、大阪ガスの気象予測技術と、JR西日本のAI開発技術をかけ合わせ、24時間先の風速・風向を予測するというもの。湖西線沿線において同システムの試験導入をおこないます。

湖西線で強風が見込まれる場合における列車運行の安全性の更なる向上、また運転規制(運転見合わせや徐行)時における代行輸送の確保や乗客への円滑な周知をめざし、本導入に向けて検証を進める方針です。

今後は、湖西線以外の路線や鉄道会社、風の影響を受けやすい道路関係事業者への展開も視野に入れているといいます。

季節風・台風の影響を受けやすい湖西線

滋賀県長浜市から琵琶湖の西岸を経由し、京都府へ移動するJR湖西線は、北陸と京阪神とをつなぐ路線であり、湖西地域の県民にとって重要な公共交通手段だといいます。

そんな湖西線ですが、台風や冬季に北西から吹き降ろす季節風「比良おろし」により、定時運行・安定輸送が難しいという課題を抱えているようです。

強風から地域住民の移動手段を守り、安定輸送を確保するため、湖西線の強風対策が必要とされるなか、JR西日本と大阪ガスは従来よりも高精度に強風予測ができるシステムを開発しました。

大阪ガスの気象予測技術とJR西日本のAI技術

大阪ガスは、2008年から独自手法による気象シミュレーションを開始しており、日射量予測とAI技術を組み合わせた太陽光発電量の予測といった取り組みを実施。2018年には気象予報業務の許可を取得しています。

一方のJR西日本は、2017年から本格的にデータサイエンスの取り組みを開始。2020年には「データソリューション室」を設立し、データ分析やAIを用いた業務変革を進めています。

両社は、2019年より強風予測に関する共同研究を実施してきました。そしてこのたび、強風予測システムを開発、湖西線に試験導入すると発表しました。

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滋賀県

(文・Haruka Isobe)

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