この実験はMR(Mixed Reality、複合現実)技術や、大容量・低遅延でリアルタイム伝送を実現するローカル5Gを活用し、仮想空間にあるデジタルコンテンツと現実空間を融合させるというもの。
なお、南紀白浜エアポートらは8月19日(金)~24日(水)の期間、一般向けの体験会をおこなう予定です。
MRグラスを装着して仮想空間上でペイント
MR技術やローカル5Gを活用した「MR空港体験」は、参加者が仮想空間上のJALの飛行機にペイントを施したり、ペイントしたオリジナル飛行機が実際の滑走路に、実寸大のサイズで着陸する様子を見学したりできるサービス。参加者はMRグラスを装着し、目の前に現れた3D飛行機にクレヨンやスプレーなどを使って自由にペイントします。
参加者それぞれのペイントした情報が、ローカル5Gを介して低遅延で同期することにより、お互いのペイントの様子がリアルタイムに確認できるため、参加者全員で協力しながら1つのオリジナル飛行機を作れるとのこと。
また、MRグラスをかけていない見学者はターミナルビル内のディスプレイから、参加者が飛行機にペイントする様子を見学できます。
オリジナル飛行機が着陸する様子を見学
ペイント体験後、実際の飛行機の離発着地である羽田空港から南紀白浜空港までの地形を3D化したフライトレーダーが、MRグラスを装着した参加者の目の前に出現し、羽田空港を出発したオリジナル飛行機が映し出されます。MRグラス上で、南紀白浜空港までの飛行の様子や日本上空を運航しているオリジナル飛行機を確認するほか、富士山をはじめとする日本列島上の有名スポットを探して解説を読むといった、さまざまな楽しみ方があるようです。
参加者が自動運転車両でターミナルビル内から場周道路へ移動(8月のみ実施)した後、MRグラスを装着すると、ペイントを施したオリジナル飛行機が上空に登場し、実寸大のオリジナル飛行機が実際の滑走路に着陸する迫力の様子を見学できます。
2023年度以降のサービス提供を目指して
南紀白浜空港では、現在、南紀白浜空港バックヤードツアーとして、場周道路からの航空機の離発着見学など、普段は立ち入りができない空港の裏側を巡る非日常の体験ツアーを実施しています。南紀白浜エアポート、NEC、凸版印刷、マクニカ、JALは、本ツアーのさらなる拡充と、参加者が空港を楽しむ新たな体験コンテンツの提供のため、MR空港体験を追加。今後は、実験で得られた結果をもとに、2023年度以降のサービス提供に向け運用方法・サービス内容を検討する方針です。
5社は「さらなる体験価値や期待感を醸成することで空港の魅力向上を図り、南紀白浜空港への訪問者増加に取り組んでいくとともに、地域の観光事業の促進に貢献していきます」と語っています。
PRTIMES
南紀白浜空港 バックヤードツアー
(文・Haruka Isobe)