二酸化炭素を排出することなく走行するEVですが、それをさらにクリーンで持続可能なものにした車がオランダのメーカーから発表されました。ソーラーパネルを搭載し、太陽光だけで1日70キロの走行が可能な「Lightyear 0」です。
充電なしで走行
Lightyear 0はファミリーセダンのデザインで、ルーフなどに大きなソーラーパネルが組み込まれているのが目を引きます。このパネルで発電した電気が搭載バッテリーに蓄えられ、太陽光だけで1日に最大70キロ走行することができます。もちろん、バッテリーは他のEVと同様にチャージャーにつないで充電することもできます。つまり、晴れていない日でもバッテリーを充電することで安心して走行できます。
航続距離は560キロ
EVは多くのメーカーから展開されていますが、選ぶ際の最大の注目ポイントの1つが航続距離です。フル充電で走行できる距離が長ければ長いほど充電の手間が省けるためです。この点、Lightyear 0は時速110キロで560キロ走行できるとしていて、消費者に十分アピールできそうです。
加速力やスピードは控えめ
その他のスペックとしては、静止した状態から時速100キロに到達するまでにかかる時間は10秒で、最高速度は時速160キロとなっています。これらの数字はTeslaなど大手メーカーのものと比較するとかなり控えめとなっています。ただ、スポーツカーのような爆発的な加速力やスピードを求めていない消費者がクリーンかつエコという要素に強くひかれることは想像に難くありません。
むしろ最大の難点は25万ユーロ(約3500万円)という価格でしょう。超高級車並みとあって製造台数は946台のみで、11月から納車が始まる見込みです。
Lightyear 0
(文・Mizoguchi)