これにより、登山者SNSのビッグデータを山岳生態系調査に活用する「みんなで守る山岳生態系プロジェクト」を、6月5日の世界環境デーに合わせて始動。第1弾として、絶滅危惧種に指定されているライチョウの目撃情報を募ります。
安全で楽しい登山をサポートする「YAMAP」
「YAMAP」は、電波が届かない山中でもスマートフォンのGPSで現在地と登山ルートがわかるアプリ。山行ルートや道中の写真を活動記録として保存・公開でき、全国の登山者と交流できるのも特徴です。また、家で待つ家族や友人に自分の位置を共有できる「みまもり機能」もポイント。山ですれ違ったYAMAPユーザー同士がお互いの位置情報を交換して、どちらかがオンラインになったときに相手の情報をYAMAPサーバーへ送信し、事前に登録した家族などにその情報が共有されるという機能です。
このほか、長野県や群馬県と連携し、対象の山域における登山届をスマートフォンで完結できる機能なども実装しています。なお、今年5月に累計310万ダウンロードを突破しました。
AI画像識別と位置特定で、ライチョウの生息域を可視化
そんなYAMAPのユーザーが日々投稿する写真・テキスト情報を、山岳生態系調査に活用しようというのが「みんなで守る山岳生態系プロジェクト」。第1弾は、中央アルプスにおけるライチョウの生息域をリアルタイムで捉えるための取り組み「ライチョウモニター」を6月から約1年間実施します。
具体的には、中央アルプス登山者の投稿写真からAI画像識別でライチョウを判別し、撮影位置を特定して日本地図上に写真と位置情報を表示。
目撃情報は、中央アルプスにおけるライチョウ生息調査・保全活動を管轄する環境省 信越自然事務所に随時共有され、より詳細な現地調査活動に活用されます。
一般登山者の自然保護参加を促進したい
高山帯には環境変動の影響を受けやすい希少な生態系が存在し、ライチョウもその1種。これらを守るためには継続的な調査・保全活動が不可欠です。しかし、長期滞在が難しい高山帯における継続的・広域的な調査は専門家チームだけでは限界があったといいます。
そこで、多くのユーザーを持つYAMAPとの連携を開始。一般登山者が、生息調査に関与することで“自然保護に参加できる機会”を広げたいとの思いもあるようです。
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「YAMAP」公式サイト
(文・Higuchi)