最近ではメニューや食品のラベルにアレルギー食材の使用有無が表示されるようになってきてはいるが、そうでないケースもまだ多い。そこで、アレルギー体質の人が安心して食事ができるようにと米国で開発中なのが、アレルゲンの有無をチェックできるデバイスだ。
■まずはグルテン検出タイプ
マサチューセッツ工科大学出身のコンビが立ち上げたスタートアップ「6SendorLabs」が開発を手掛けている。デバイス「Canary」はセンサーを備えていて、試験ユニット部分を食品につけるとアレルギーの有無がただちに分かるというもの。
アレルゲンはさまざまな種類があるが、差し当たってはグルテンを検出するデバイスを来年早々にリリースする予定でいる。
■アプリで情報共有も
デバイスとともに出す専用アプリでは、チェック結果が分かるだけでなく、そうした結果を他のユーザーと共有できるようにするとのこと。大手メーカーから出ている加工食品や、有名なレストランの品などにアレルゲンが含まれているかどうかといった情報をシェアすることで、ユーザー各人がいちいち検査する手間が省けるようになる。
多くのアレルギー持ちの人に活用してほしいと、価格は150ドル以下とする見込みだ。ただし、デバイス本体とは別売りの試験ユニットの価格は未定。
グルテンだけでなく、ピーナッツ、ソバ、エビ・カニ、大豆、乳製品などアレルゲンはたくさんある。そうしたものも検知するデバイスの開発にも期待がかかる。
6SendorLabs