なお、rMQRコードはデンソーウェーブが発明した通常の「QRコード」、小さなスペースに印字できる「マイクロQRコード」に続き、国際規格を取得しているとのことです。
細長く狭いスペースへの印字を実現
「rMQRコード」は、細長く狭いスペースへの印字を可能にする長方形型のQRコード。QRコード同様の構成パターンを配置することで、QRコードの特性である優れた読み取り速度とデータ容量をそのまま実現します。通常のQRコードの高さが5.3mm程度であることに対し、rMQRコードの高さはその約3分の1である1.8mm程度。
最大で数字361文字、英数字219文字、漢字92文字もの大容量データを格納できるため、高さ寸法が制限された小さなスペースでの情報管理や、モノのデザイン性向上に寄与します。
製造分野・小売分野・医療分野での活用を想定
rMQRコードのユースケースとしては、製造分野のほか、小売分野や医療分野などのさまざまな現場を想定しています。これまでのQRコードよりも印字部分がコンパクトになるため、値札ラベルに活用した場合は余白が増え、より多くの情報を表示できるとのこと。
また、小さく細い形の医療機器・医薬品の個別管理もrMQRコードで実現することが可能です。ひずみや汚れに強いため、さまざまな現場で役立つでしょう。
「小さなスペースに多くの情報を格納したい」ニーズの高まり
「人」と「モノ」と「情報」をつなぐIoT化が加速する現代において、製造業では、品質管理や業務効率化を促進するため、電子部品をはじめとする超小型部品の個体管理のニーズが高まっているといいます。また、幅広い業界で伝票や帳票における情報管理の動きが進むなか、「余白のスペースが限られているためコードを印字できない」といった課題があったようです。
そんななか、デンソーウェーブは幅広い業界が持つ「小さなスペースに多くの情報を格納したい」というニーズに応えるべく、rMQRコードを開発しました。
rMQRコードに対応する製品をリリース予定
今後、デンソーウェーブは工場やサプライチェーンにおける部品単位のトレーサビリティや、デザイン性が重視されるブランド品、伝票・帳票での情報管理をはじめとしたDXに関わる新たな幅広い分野に貢献するとのこと。また、5月から順次、rMQRコードに対応する製品をリリースする予定です。
同社は「QRコード開発会社として、今後も、QRコードを活用したソリューションや、新型QRコードの開発を通し、社会の課題解決に貢献します」と語っています。
PR TIMES
デンソーウェーブ「QRコードとは」
(文・Haruka Isobe)