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Tech 鉄道・道路を土砂災害から守る。センサーとカメラで災害兆候を把握する「土砂崩落監視サービス」

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鉄道・道路を土砂災害から守る。センサーとカメラで災害兆候を把握する「土砂崩落監視サービス」

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エヌエスティ・グローバリスト株式会社は、LPWA(低電力・長距離の無線通信技術)に強みをもつ企業。広域無線エリアを構築できるLoRa無線などを開発しています。

同社はこのたび、センサーとカメラで鉄道・道路沿線の災害リスクを遠隔監視できる「土砂崩落監視サービス」を6月5日(日)より提供開始すると発表しました。

センサーとカメラで現場の異常を監視

「土砂崩落監視サービス」では、土壌水分・地盤傾斜・気象状態を測定する複数のセンサーを監視したい現場に設置。現場ごとに“異常”を示す閾値を設定でき、グラフ化された各計測値を直感的にモニタリングできます。

蓄積データのトレンド分析により、多角的に現場の状態を把握可能。異常検出時にはメールでのアラート通知を発します。

また、センサーに加え定点カメラによる画像も収集。現場の状況を目視できるため、現場に出向くことなく対応を検討可能です。画像データは蓄積・一覧できるため、土砂崩落・倒木・落石などに関連する対策にも利活用できるといいます。

同サービスでは、センサーと画像を併用するスタンダードプランと、センサーデータの監視に特化したセンサープランを提供予定です。

LoRa無線で広域無線ネットワークを簡単に構築

データ送信には、免許不要・通信費無料のLoRa無線を活用。LoRa無線は、10kmという見通し距離・中継局を最大12台まで設置できる12段ホップ機能により、広域無線エリアを構築できます。

計測箇所が広域に点在する場合や通信インフラが整備されていない地域などでも、手軽に通信ネットワークを構築できるというわけです。

また、センサーや通信機器の電源は太陽光と蓄電池がセットになった「SpreadRouter-SOLAR」を利用するため、商用電源の確保は不要だといいます。

なお、センサーデータ送信向けのLoRa無線は大容量データ送信に不向きなため、高圧縮技術と100byte分割送信で静止画像転送を実現しました。

LoRa無線を活用したサービス

同社は今年に入り、LoRa無線を活用したサービスを2つリリースしています。

ひとつは、建設現場などの盛り土の異常を検知する「土砂崩れ監視サービス」。仕組みとしては、今回のサービスとほぼ同じで、盛り土のある現場に土壌含水センサーと傾斜センサーおよびカメラを設置してLoRa無線でデータを収集し、異常を検知するというものです。

もうひとつは、「マンホール内部の設備監視」。これは、マンホール内に水位センサーやガスセンサーなどを設置し、マンホールのフタを閉めた状態でデータ通信をおこなう監視サービスです。

250mW高出力のLoRa無線を用いることで、電波が通過しにくいマンホールのフタ越しの通信に成功。点検作業の負担軽減と効率化をサポートします。

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(文・Higuchi)

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