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メルカリ取引データから価格や流通量を見える化、消費動向等の需要把握支援へ

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株式会社メルカリ(以下、メルカリ)が運営するメルカリ総合研究所と東京大学エコノミックコンサルティング株式会社は、「メルカリ」における商品カテゴリごとの取引価格と流通量の変動を指数で可視化する「メルカリ物価・数量指数」を共同開発。

消費トレンドを発信する報道関係者やマーケティングなどの研究者向けに情報を提供し、消費動向や二次流通市場、個人間商取引(CtoC)に関する研究活動に寄与する構えです。

カテゴリごとの取引価格と流通数を月単位で

「メルカリ物価・数量指数」は、「メルカリ」内の取引価格と流通数量の変動状況を商品カテゴリごとに月単位で表した価格指数・数量指数。2018年1月を基準月とし、対象月の売上構成比の平均を用いて価格・数量の変化を加重平均して指数を計算します。

“レディース→靴→モカシン”といった小カテゴリでは、質・構成比などの調整が現時点では困難なため上下2.5%の外れ値を除き平均価格・平均数量を算出。

“レディース→靴”といった中カテゴリおよび“レディース”などの大カテゴリでは、小カテゴリの売上構成比を用いたTörnqvist指数(トルンクヴィスト指数)を算出します。

今年4月のトレンドを発表

このたび、メルカリ物価・数量指数を活用した4月のトレンドを公開しました。

大カテゴリにおいて、前年同月比で最も物価が上昇したのは、ハンドメイドカテゴリ「アクセサリー・時計」。2020年4月の緊急事態宣言以降、右肩上がりで推移し、今回過去最高の物価指数を記録しています。

また、「スマートフォン・携帯電話」に着目すると、その数量指数は2018年1月から継続して上昇傾向。物価指数は比較的安定していましたが、2021年9月の「iPhone 13」発売もあってか10月にやや上昇し、現在まで過去最高レベルの水準を維持しています。

ちなみに、「スマートフォン・携帯電話」カテゴリにおける4月の取引件数1位は「iPhone12 本体」で、前年同月比約6倍となったようです。

災害時などのモノ不足を割り出す仕組みも構築

今年4月にメルカリが実施した「物価上昇に伴う生活防衛」に関する調査では、個人間商取引を含む二次流通市場を活用する消費者の増加、取引される商品カテゴリの拡大が予想される結果となりました。

そうなると、従来の一次流通市場のデータだけでは消費動向を正しく把握することが難しくなるとか。しかし、中古住宅や中古車などを除き、二次流通データを取得する手法は確立されていないといいます。

そこで両社は、「メルカリ物価・数量指数」を開発。今後、指数の変動および変動状況から類推できる付帯情報を適時発信するとともに、研究者などへの情報開提供や共同研究を推進していく構えです。

また将来的には、緊急事態・災害時における供給不足のモノや地域の割り出し、緊急度検知ができる仕組みを構築したいとしています。

PR TIMES(1)(2

(文・Higuchi)

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