龍と鳳凰の浮世絵をNFTアートに
今回の取り組みは、生酒「飛騰(ひとう)」と火入れ「燈火(とうか)」のセット商品を購入した人へ、パッケージに描かれている浮世絵のNFTアートを発行するというもの(希望者のみ)。浮世絵は、登竜門の滝で鯉から変容する“龍”と世界を照らす火の鳥“鳳凰”。これらが対となったNFTからは力強さを感じるといいます。
このNFTアートは、製造年シリアルナンバーと紐づいているため、その1本を入手あるいは味わったことの価値を維持・保護・継承できるようです。
希少原料、手作業による少量仕込み
「飛騰」と「燈火」の原料は、新潟県で無農薬・無肥料・天日乾燥によって人力生産される“戸邊米”。収穫量は一般的な水田の6割以下という希少なコシヒカリです。水は、長野県伊那市分杭峠のゼロ磁場地下水を100%使用しています。醸造は、長野県の小野酒造店で行う超少量仕込み。自然温度下の特別室にて冷暖房設備に頼らず、杜氏による徹底管理のもと醸されました。
また、職人による瓶絵付けには純プラチナと純金箔を使用。特別版となるシリアルナンバー1と縁起の良い7・8・77・88は、蒔絵という技法で仕上げられています。
価格は、通常版セットで33万円(税・送料込)、各1セットのみの特別版も含め合計100セットを販売(ナンバー8は売約済)。日本酒の配送は国内限定です。
日本酒の価値向上は難しい?
この取り組みの背景には、日本酒(特に生酒)が消費までのリミットや温度管理が難しい点で価値を上げづらいという課題があります。また、日本酒の単価はワインに比べて安く生産者などの持続可能性に寄与しにくいことや、日本の伝統的なものづくりを総合芸術的に追求した商品が少ないといった状況もあるようです。
近年、日本の伝統文化などの可能性を広げるべくNFTを活用するケースも出てきています。今年1月に株式会社FUWARIがローンチしたNFTマーケットプレイス「HINATA(ヒナタ)」β版では、伝統工芸品“京友禅”と“日本酒”をNFT化するプロジェクトが実施されました。
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(文・Higuchi)