青森県で進む「りんごDX」
同実験は、マキュレが2021年6月より推進している持続可能なりんご産業の実現を目指すプロジェクト「りんごDX」の一環。りんごDXは、農業生産現場から消費者までワンストップに連携するプラットフォーム構築の第1歩だといいます。実証の舞台は、マキュレが青森県弘前市に開園したりんご園地「りんごの未来農園」。5月6日(金)9時~12時に実験の様子を一部公開しました。
IoTやロボットでスマート農業
同実験では、IoTを活用した農業の可視化によるスマート栽培・管理を検証。農園に設置したセンサーで温度や照度といったデータを取得し、それをリアルタイムに把握するためのWi-Fi環境を構築しました。加えて、24時間リアルタイムで農園の状況を確認できるカメラも設置しています。また、生産現場の業務負担軽減などに資する検証も実施。たとえば、従来は人手やマメコバチを介して行っていた受粉をドローンで実施したようです。
農園の草刈りには、ササキコーポレーションの電動リモコン作業機「スマモ」を導入。全高40cmの機体をリモコンで操作し、狭い場所などの草刈りを行います。なお「スマモ」は、“草刈”や“際刈”などのアタッチメントを交換すると用途を広げられるようです。
AIで属人化された知恵を成長
同実験では、りんご加工品製造・販売におけるDXも検証。センサーなどから取得したデータをもとに長年の勘やノウハウといった知恵を可視化し、AIによってその知恵を成長させることで農業生産が成長する仕組みを構築するといいます。また、消費者ニーズに合わせたりんご加工品を製造し、首都圏をはじめ全国に届けたいとのことです。
現場から店舗までをDX
今後は、ロボット導入による重労働作業効率化、女性が安全に作業できる器具開発などを進め、労働力不足解消に貢献するといいます。また、農園のカメラ映像を首都圏にあるマキュレ店舗で流すなど、消費者に臨場感ある売り場を提供し、食への意識・興味を増大するといった試みも検討されているようです。
PR TIMES
株式会社NTT e-Drone Technology
株式会社ササキコーポレーション
(文・Higuchi)