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Tech 3年間で20万本以上を販売! アメリカで日本酒サブスク展開のTippsyが資金調達

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3年間で20万本以上を販売! アメリカで日本酒サブスク展開のTippsyが資金調達

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ロサンゼルスに拠点を置くTippsy, Incは、日本酒テイスティングキットのサブスクを中心とする日本酒ECサービス「Tippsy Sake Club」を展開しています。

創業から3年でアメリカ最大級の日本酒オンライン販売チャネルに成長したという同社。このたび、さらなる事業拡大を目指し、総額約2億円の資金調達を実施しました。

ミニボトル6本とガイドが届くサブスク

「Tippsy Sake Club」は、日本酒専門のECサービス。商品とともに日本酒の魅力を伝えるコンテンツも届けています。

同サービスで提供しているのが日本酒テイスティングキットのサブスク「Sake Box」。300mLのミニボトルが6本セットになって届きます。また、商品の詳細な説明が書かれたカードや蔵元インタビュービデオ、ビギナー向けガイド冊子なども同梱しているようです。

たとえば、3月のSake Boxでは群馬「水芭蕉」(吟醸)や奈良「春鹿」(純米吟醸)などが届けられました。料金は、3ヶ月ごとに支払うプラン(99ドル)・6ヶ月ごとに支払うプラン(192ドル)・1年ごとに支払うプラン(372ドル)があります。

公式サイトでは、日本酒の種類やエチケット、フードペアリングなども紹介。もちろん、1度だけの購入も可能です。

米国における日本酒流通の課題

米国には、禁酒法時代から続く「Three-tier system」という制度があります。これは、インポーター(輸入業者)・ディストリビューター(卸)・リテーラー(小売業者)それぞれのライセンスが売り先を制約するというもので、日本酒市場成長の課題のひとつです。

一方、“SUSHI”の人気とともに“HOT SAKE”として広がっている日本酒。大手酒造メーカーが米国で現地生産した安価な日本酒は、広く普及しているといいます。

しかし、日本からの輸入品については、複数の日系食品商社がインポーターとして流通を独占するも主力事業はSUSHIレストランへの食品卸。加えて、日本産の日本酒は流通コストが高いことから、一般消費者に届きにくかったようです。

テイスティング体験を起点に需要創出

そんななかサービスを開始した「Tippsy Sake Club」。テイスティング体験を通じて日本酒になじみがなかった消費者にリーチし、新規需要創出に成功。3年間でアメリカの消費者に販売した日本酒は20万本以上とのこと。

そしてこのたび、W venturesをリード投資家としてDEEPCORE・KSK Angel Fund・Justin Waldronおよび複数の個人投資家から総額約2億円の資金調達を実施。累計調達額は約2億6000万円となりました。

今後は、チーム拡大によってコンテンツ強化を図るとともに、データ解析とAIによる味や好みのキュレーションをマーケティングや商品開発に活用していく構えです。

ちなみに、テレビ東京の『世界を変える起業家たち』で特集されました(動画はこちら)。

PR TIMES
「Tippsy Sake Club」公式サイト

(文・Higuchi)

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