第1弾として、3月31日(木)より「混雑状況可視化アプリケーション」を提供。混雑回避施策やにぎわいの可視化をサポートするようです。
なお同社は、パナソニックグループの持株会社制への移行に伴い4月より「パナソニック コネクト株式会社」へと社名を変更します。
画像センシングを手軽に導入、システム連携も容易に
「現場センシングSaaS」は、画像センシング技術やエッジデバイスで現場課題を可視化し、現場のプロセス改革を推進するサービス群。同社の有する画像センシング技術などをより手軽に導入できるうえ、システムやサービスと連携しやすいという特徴を有しています。
この画像センシング技術の特徴は、太陽光や気象などの影響を受けて技術精度が落ちやすい屋外においても性能を発揮し、独自の画像処理アルゴリズムで捉えたい対象・事象を特定できる点でしょう。
約60年間のカメラ開発技術で培ってきた知見と約40年間蓄積してきた現場環境データから構築した画像処理アルゴリズムに、あらゆるパターンのデータを学習させたディープラーニング技術を組み合わせ、画像センシング技術のノウハウを確立したといいます。
“頭部”を検出して混雑状況を可視化する
そんな「現場センシングSaaS」の第1弾となるのが「混雑状況可視化アプリケーション」。画期的なのは人の頭部を検出する独自エンジンで、混雑状況(人数や密集度など)をリアルタイムに計測できることです。
従来は、全身を検出することで“人”を認識していたため、混雑時に人が重なっていると検出しづらいケースもありましたが、頭部検出であれば混雑時でも計測可能。1000人を超える群衆でも計測できるといいます。
また、汎用ネットワークカメラのカメラ画像を活用できるため、専用端末は不要。すでに現場にネットワークカメラとインターネット回線がある場合は、インフラ整備など初期コストなしですぐに利用できるとのことです。
計測結果は、ダッシュボード機能で確認でき、CSVファイルとしても出力可能。表示する間隔設定(1時間単位~1分単位)やエリア設定(最大5か所)で知りたい場所の状況をピンポイントで把握できます。混雑データは、Web API連携で外部システムへ連携できるため、スマートフォンアプリやデジタルサイネージで提供可能です。
これまでのソリューションをSaaS化、今後に期待
同社はこれまで、公共システムや社会インフラなどに対して、画像センシング技術を活用したソリューションを提供してきました。たとえば、駅のホームから転落しそうな人を検知する「転落検知」、道路上の人物、車・自転車・バイクや不審な置き去り物を検知する「物体検知」などがその一例です。
そのなかで、「人密集度可視化」というソリューションも展開。このソリューションこそが、人の頭部検出を行う独自エンジンであり、今回の「混雑状況可視化アプリケーション」に搭載されている技術というわけです。
今後は、「転落検知」や「物体検知」などの技術を活用したSaaSアプリケーションが、「現場センシングSaaS」の第2弾・第3弾……と続いていくのではないでしょうか。
PR TIMES
パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社(1)(2)
(文・Higuchi)