そしてこのたび、同プラットフォーム上で退職者など削除が必要なSaaSアカウントの検知・通知、削除を一気通貫で処理できる機能「従業員オフボーディングフロー」β版をリリースしました。なお、同機能は現在特許出願中です。
自動検知・通知から3クリックで削除
「従業員オフボーディングフロー」β版は、不要アカウントを自動検出・通知し、3クリックで削除できる機能。担当者はまず、退職などが発生したら従業員マスタとなるGoogle WorkspaceやMicrosoft365でステータスを削除や停止に変更します。その情報を「IT管理クラウド」が受け取って連携済みのサービスすべてをスキャンし、退職者アカウントを探すという流れです。
不要なアカウントを検知するとSlackで通知。担当者は通知を受け取ってから3クリックで削除できるというシンプル設計が特徴でしょう。
現段階で同機能と連携しているSaaSは27。しかし、「IT管理クラウド」自体は140以上のSaaSに対応しているため、そのすべてをスキャンします。もし、同機能(削除機能)と連携していないSaaSで不要アカウントが検知された場合は、個別にログインして削除する必要があります。なお、今後同機能と連携可能なサービスは拡充されるようです。
不要アカウント削除が難しい理由
近年、多くの企業でSaaSを利用するケースが増えています。SaaS利用において課題のひとつとなっているのが、不要アカウントの削除。退職者などのアカウントを残しておくことで、情報漏洩などのセキュリティリスクやアカウント費用といったコスト負担につながるといいます。ではなぜ、アカウントを消すのが難しいのでしょうか。それは、SaaSの管理体制に一因があると思われます。SaaS管理には、一元管理で管理状況が良いと言われるIDP(Okta、AzureADなど)やスプレッドシートという方法がありますが、そもそも管理されていない場合もあるとか。ちなみに、IDPで管理されるのは社内のSaaSのうち20~30%だといいます。
こういった管理体制に加え、スプレッドシート更新もれや伝達もれなどが発生し、不要アカウントが残り続けるというわけです。
このような背景から、不要アカウントをモレなく特定でき、手間なく削除できる「従業員オフボーディングフロー」が開発されました。
“SaaSの家計簿”と言われる「IT管理クラウド」
では、「IT管理クラウド」についても簡単に紹介しておきましょう。同サービスは、“SaaSの家計簿”のように一元管理を可能にするSaaS管理プラットフォーム。社内で利用しているSaaSをすべて可視化し、サービスごとのライセンス割当やアカウントごとの保有ライセンスなどを把握できます。また、ログインステータスや2FA(2要素認証)の状況把握も可能です。
先述の通り、同サービスの連携SaaSは140以上。一度連携したSaaSは日次での自動同期処理により、最新のSaaSアカウントの状態を保ちます。
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「マネーフォワード IT管理クラウド」サービスサイト
(文・Higuchi)