国外ではオーディオブックがベストセラーになる中、無料配信プランで日本でも普及に努めている会社があるのをご存知だろうか?
日本最大級のオーディオブック・電子書籍販売サイトの「でじじ」を運営する、パンローリング株式会社マルチメディアコンテンツ制作部部長の岡田朗考(おかだあきたか)氏に話を聞いた。
■値段に関係なく"毎月2冊無料"でダウンロードできる
Q、ずばり、「でじじマンスリープラン」とはどのようなサービスですか?
「月額1,500円(税別)で会員登録をしていただくだけで、様々なジャンルのオーディオブックMP3版、対象の1,100タイトルから、お好きなオーディオブックを"値段に関係なく"毎月2冊無料"でダウンロードいただける会員制サービスです。」
2、そもそも、どのような経緯でこのサービスを始める事になったのでしょうか?御社の設立のきっかけと、このサービスに発展した経歴と共に教えてください
「ダウンロードサイト『でじじ』を運営している弊社パンローリング株式会社は創業以来、出版社として、紙の書籍、電子書籍、アプリ版、動画など多角的に媒体展開することで、様々な良書や情報を、さまざまな読者が使いやすい媒体で届け続けています。
日本国内の様々な出版社から発売されている後世に遺したい素晴らしい書籍・物語や、活字離れしている方、日々に忙殺され読書の時間が取れない方、目の不自由な方やご年配の方、小さなお子様など、様々な方それぞれのためになる本を、音声ドラマ化しています。
『でじじ』で取り扱っている日本語のオーディオブックは3,000タイトル以上。
その中で『みんなが聴いている、売れ筋1,100タイトル』のオーディオブックの1冊平均定価は1,500円程度いたします。『でじじマンスリープラン』会員になれば、毎月1冊分が無料でお聴きいただけるようになります。」
Q、このサービスを開発中、苦労した点はありますか?
「ものによっては赤字になるオーディオブックもあることでしょうか。(笑)」
■オーディオブックの普及率 国外と日本の大きな隔たり
Q、海外(特に英語圏)では、オーディオブックがかなり普及していて、例えばハリーポッターシリーズは、本と同じぐらいベストセラーです。一方で、日本ではオーディオブックがそこまで普及していない印象があります。この市場の格差をどう思われますか?
「海外と日本でのオーディオブック普及に関しての差を語るときに無視できない問題は、言語文化の相違が上げられます。
一般的にラテン語をベースにした言語は『表音文字文化』と呼ばれ、『音で表現・認識することに長けた言語』であると言えます。それと比較して、日本の言語文化は『表意文字文化』としての側面が強い。
その反面で、名著と言われる古典などは特に、語り方の強調や演出の仕方で比較的内容が理解しやすいと言う利点もあります。例えるなら、時代劇の古めかしいセリフを文字で呼んで理解するよりも、喋っている会話で聴いた方がニュアンスが伝わりやすいといったようなものです。
日本国内にもオーディオブックを始め、様々な音声コンテンツを制作する会社、出版社がありますが、弊社では名作を独自の演出方針と、事業開始より継続して年間平均累計1200名以上の応募者から厳選した読み手とのコラボレーションで、丁寧に制作している点に他社と違うこだわりがあります。」
Q、今後、他の企業との提携など、今後3ヶ月の御社のリリース予定/企画を教えてください。
「現在、ラジオのサイマル放送が無料で聴けるアプリ、『ListenRadioリスラジ』(運営:株式会社エムティーアイ)とのコラボレーションで、オーディオブックを無料で聴けるチャンネルも配信いただいております。
こちらもアプリをダウンロードすれば無料で使えますので試してみていただきたいです。」
まずは、ウェブサイトに載っているサンプル音を聞いてみて、オーディオブックの世界を発見してみるのはいかがだろう。
でじじマンスリープラン