実証エリアは東京都23区域内や神奈川県横浜市内などで、期間は2022年2月17日(木)から9月30日(金)を予定しています。
第一弾では100人以上が参加
外出が多く多忙を極めるビジネスパーソンにとって、「次の目的地への移動時間中に会議を行えれば……。」と思うことはよくあるのではないでしょうか。そんな願いを叶える「移動会議室」の実証実験は、今回が第二弾。第一弾は、2021年6月~9月の期間に「高級ミニバンの後部座席をWeb会議が問題なく行える環境に整える」という実験を行いました。具体的には、日産のミニバン「エルグランドVIP 2 列シート」を採用し、後部座席の前面に大画面(32インチ)のディスプレイを設置するなどの改装を行い、会議室に必要な機能を搭載したようです。
自動車の中で行うWeb会議用の通信回線には、ソフトバンクが提供する5Gを含むネットワークを利用し、快適な通信環境を実現。また前席に会話の内容が漏れないよう、前席と後部座席の間には遮音壁を装備し、秘匿性の高い会議にも安心して利用可能な環境を目指しました。
この実証実験には100人以上が参加し、そのうち約6割は会社役員や管理職だったそうです。
新しいビジネスモデルの確立を目指す
第一弾の実証実験では、半数以上の利用者から、ハイヤーの利用料金に加え「移動会議室」の利用料金も支払う意向があることが確認できたといいます。このフィードバックを参考に、第二弾では事業化に向けたハイヤーサービスの新しいビジネスモデルの確立と、そのために必要な車内空間の仕様や車載品の進化や高度化を目指すとしています。具体的な調査項目としては、利用件数や料金水準の面からニーズを確認することが挙げられます。また、ビジネスでの利用が少ない土日・休日の稼働率を上げるため、不動産会社やハウスメーカーなどによる候補物件の視察同行や、婚礼時の新郎新婦の移動など、ビジネス会議以外のサービスの広がりや収益最大化についても検証するとしています。
今後は、実証実験第二弾の検証の結果をもとに、参加各社がそれぞれの事業領域において仕様や機能の向上などに取り組むとのこと。大日本印刷は「将来的には車内空間を活用した新たなモビリティサービス『移動会議室』の事業化を目指し、多様な働き方が求められる未来の社会に寄与していきます」とコメントしています。
PR TIMES
大日本印刷株式会社
(文・Takeuchi)