そんななか、テレワーク普及率や実施企業における課題などが取り上げられることもしばしば。そこで株式会社帝国データバンク(以下、TDB)は、2月4日(金)~8日(火)の期間にインターネット経由でテレワークの実態を調査し、1837社の有効回答をまとめました。
企業規模や地域によって実施率に格差あり
まず、テレワーク実施率について。同調査では全体の約31.5%がテレワークを実施していることがわかりました。従業員数別の実施率をみると、300人を超える企業が約58%でトップ、101~300人の企業が約49%、51~100人の企業が約34%と続き、従業員数が多い企業ほどテレワーク実施率は高い傾向にあったようです。
地域別にみると、東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県におけるテレワークの実施率が47.2%と突出して高くなりました。とくに、コロナ禍で感染者数が多く、テレワーク支援制度が比較的充実している東京では56.3%という結果となっています。
約52%の企業「テレワークはデメリットの方が多い」
次に、テレワークを実施している企業(約31.5%)に向けて、テレワーク実施にあたり「メリットの方が多い」or「デメリットの方が多い」を質問。結果、約52%の企業が「デメリットの方が多い」と回答しました。ただし、従業員数別にみると「メリットの方が多い」という回答が多数派となるグループもあります。では、多くの企業が感じるメリット・デメリットとはどんなものでしょう? TDBは、アンケートに寄せられた自由回答から具体的なメリットやデメリットについて集計しています。
「メリットの方が多い」としている企業が挙げたメリットは「時間の有効活用」が約36%でトップ。続いて「感染予防ができる(約15%)」「ワークライフバランスを実現できる(13%)」となっています。
「デメリットの方が多い」としている企業からは、「コミュニケーションに関する問題(約27%)」が最も多いデメリットとして挙げられました。ほかにも「できる業務が限られる(約19%)」「進捗や成果が把握しにくい(約15%)」などがあります。
TDBは、感染症拡大や災害時などに企業の事業活動を継続するひとつの手段となり得るテレワークの普及は重要だと考えているようです。そのためには、課題を解決するシステムや設備などの改良に加え、政府からの支援が不可欠だとしています。
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(文・Higuchi)