どういうふうに使うのかと言うと、まずユーザー自身の顔をスマートフォンのカメラで自分撮りし、ID登録する。そしていざネットバンキングなどのサービスを使うとき、アプリを立ち上げてパスワードを入力する代わりにカメラで目を映し、白目部分の血管のパターンをマッチングして本人かどうかをチェックするという仕組みだ。
このメリットは、一つにはパスワードより安全性が高く、パスワードを盗まれて被害に遭う事態を防げることが挙げられる。また、EyeVerifyによると、他の生体認証に比べ精度が高く、ユーザーのスマホを使うので導入コストが安く抑えられるのだという。
ユーザーにしてみても、安全性が確保されるのはもちろん、いちいちIDやパスワードを入力する必要がないのでアクセスが容易になるという利点がある。
EyeVerifyがこのほど行った2回目の資金調達には、米銀行のWells Fargo Bankの他、携帯電話事業のSprint、中国のインターネット・セキュリティ会社Qihoo 360が計600万ドルを出資した。
EyeVerifyの共同創設者の1人によると、今回調達した資金を元に今後は銀行や通信企業、政府機関などに売り込んで行く方針だ。
今は多くの人がショッピングやバンキングなどでインターネットを活用している。サービスを展開する企業・行政にとっていかにセキュリティを確保するかというのは重要な課題で、この新技術が受け入れられる余地は十分にありそうだ。
EyeVerify