米国カルフォルニア・クパチーノのAloftホテルに、世界で初となる執事型ロボットがお目見えした。自動で動き、宿泊客の部屋にアメニティなどを届けるというものだ。
このロボットの名称は「Botlr」で、Butler(執事)とRobotを組み合わせたもの。大人の腰ほどまでの高さがあり、車輪で動く。
Botlrの任務は、宿泊客から「歯ブラシを持ってきてほしい」などといったリクエストがあった場合、客室までそうしたアメニティを届けること。
客からリクエストを受けた従業員が、Botlrの上部ポケットにアメニティを入れてBotlr備え付けのスクリーンで客室番号を入力すると、後はBotlrが自動で動いて客室まで移動する。
Botlrにはあらかじめ部屋の番号や位置情報などが組み込まれていて、ホテル内のどこに何があるかを把握している。そして内蔵しているセンサーを使いながら廊下でも人とぶつからないように動き、エレベーターにも乗れるという賢さだ。
配達の際は、客室の近くまでくると、部屋に電話をかけて依頼物の到着を知らせる。中身を受け取ってもらうと他に用事がないか尋ね、さらにはこのサービスについての評価もしてもらう。ちなみに、客がタッチスクリーンで「満足」の評価をすると、Botlrはボディを揺らし“小躍り”する。
Botlrはロボット開発会社「Savioke」の製品。4月に実施した資金調達でホテルチェーン「Starwood Hotels」が出資し、運営するAloftホテルで試験導入する運びとなった。今後は、Aloftでの“働きぶり”や宿泊客の反応をみて他のホテルにも導入を進める方針という。
少し前にソフトバンクも人工知能を搭載した人型ロボット「Pepper」を発表するなど、ロボットはホットな分野になりつつある。私たちの暮らしのさまざまなシーンでロボットを見かけるようになる日もそう遠くないのかもしれない。
Savioke