2021年11月末日に第1フェーズを完了し、2022年2月より第2フェーズを開始すると発表しました。
第1フェーズから第2フェーズへ
第1フェーズでは、LiDARと360°光学カメラで制限区域の地上を走行する航空機のデータを取得し、クラウドAIで解析。航空機検出と対象までの距離・角度を実施者のスマートフォンにリアルタイムで表示しました。解析結果としては、航空機認識率96.7%を記録。100m以内の航空機において算出された距離と実測値との誤差の平均は15%となりました。誤差15%は、100mの距離を85mから115mまでの値で測定したことを意味します。
この第1フェーズで良好な結果が得られたことから、航空機の認識範囲を広げ、実運用を想定した機能を付加した第2フェーズを実施するとのことです。
第2フェーズでは、より遠方の航空機を認識し、位置・速度・加速度を算出することにより航空機の位置を時系列で予測。安全確保のために必要とされる最低距離100m以上を確保しつつ、特殊車両が安全にサービスレーンを走行完了できるかどうかを判断します。
なお、対象航空機の自走中・けん引中、エンジン稼働中・停止中などの条件に従い、適切に判断できることを目標としているようです。
APCとは?
今回の実験に臨んでいるAPCは、LiDARや360度光学カメラといったイメージセンサーとAI技術によって画像認識・空間情報処理を行うシステムを開発している企業。同システムにより、熟練技能者の感覚や暗黙知を数値化し、特殊車両の自動運転化を実現します。また、各種計測機器から得られる画像データや空間情報データを解析・処理することにより、目視の自動化も実現。画像認識技術を活用し、流量計や圧力計などのアナログメーターを読み取りデジタルデータに変換したり、異物を検出したり、製品の個数を数えたりと、さまざまな目視作業を自動化します。
これまでは、鉄鋼・化学・石油などの各プラント内における生産管理から設備操業をサポートするプラントソリューション事業や、生産工場における自動化支援などを展開してきた同社。空港での実証実験は、また新たな領域への挑戦と言えるかもしれません。
PR TIMES
株式会社APC(1)(2)(3)
(文・Higuchi)