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Tech Luup、衛星活用で電動キックボードの走行位置を高精度に検知する実証開始

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Luup、衛星活用で電動キックボードの走行位置を高精度に検知する実証開始

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電動マイクロモビリティのシェアリングサービス「LUUP(ループ)」を展開する株式会社Luup(以下、Luup)は、内閣府および準天頂衛星システムサービス株式会社の「みちびきを利用した実証事業」に採択されました。

これにより、準天頂衛星システム「みちびき」を活用し、電動キックボードの走行場所(車道or歩道)を高精度に検知する実証実験を開始します。

誤差1m以下で測位

同実験では、準天頂軌道の衛星が主体となって構成されている日本の衛星測位システム「みちびき」を活用。「みちびき」は、従来のGPSを補完し、高精度で安定した衛星測位サービスを実現するシステムです。

Luupは、衛星測位による誤差を1m以下まで減らすと言われる“サブメータ級測位補強サービス”を用いて、精度の高い走行場所検知を実施します。

現在すでに、実証用電動キックボードの調達および受信機を装着するための改造は完了。今後、都内エリアでの走行を通じて、位置情報測位データを収集する予定です。データ収集後に分析を行い、走行箇所判定の精度を検証します。

なお、歩道走行・車道走行の判定精度を検証するために歩道走行が必要ですが、違反行為のため歩道走行を判定する際は、押し歩きにて対応するとのこと。

実証実験の背景

Luupは、経済産業省の「新事業特例制度」の認定を受け、2021年4月より渋谷区・新宿区など都内6区にて電動キックボードのシェアリングサービスを開始。翌5月には、大阪キタ(梅田)・ミナミ(難波、天王寺)の2エリアでも電動キックボードを導入しています。

電動キックボードのシェアリングサービスを展開するなかで課題となっているのが、安全かつ正しい走行ルールの徹底。たとえば、電動キックボードは現行法上「原動機付自転車」に位置付けられるため、歩道を走ってはいけません。これを守るために、機体の走行位置(歩道・車道)を正確に測位することは重要なのです。

そこで「みちびきを利用した実証事業」に「電動キックボードサービス走行位置把握実証事業」を応募。電動キックボードの安全な利用を実現するために必要な検証であることが認められ、採択されたとのことです。

正しい走行ルール実現に向けた取り組み

Luupは、ほかにも安全かつ正しい走行ルール実現のためにさまざまな取り組みを展開しています。2021年10月には、東京海上ホールディングス株式会社(以下、東京海上)と資本業務提携および電動キックボードの安全性向上へ向けた協業を開始。12月に東京海上の本店1F広場にて、警視庁協力のもと安全講習会を実施しました。

このように、正しい走行ルールの周知に向けた取り組みや、規制適正化とルールづくりに向けた関係省庁との議論や複数の実証実験、そしてより多くの人が利用できる機体の開発などに注力するLuup。Techable(テッカブル)では、同社について複数の記事を公開していますので、興味のある方はこちらからどうぞ。

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(文・Higuchi)

 

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