本実験は、神奈川県川崎市高津区にある大和ハウス工業が開発中の分譲マンション「プレミスト津田山」の、マンションサロンエントランスにて実施。
3社によると、2022年1月12日現在、集合住宅における空中タッチディスプレイを活用した実験は、業界初の試みであるとのことです。
コロナ禍で増加したモノとの接触における抵抗や不安
新型コロナウイルス感染症の影響により、不特定多数の人が触れる場所に直接触ることに抵抗や不安を感じる人が増えています。アスカネットが、2020年5月12日~13日の期間、全国1,204名の男女を対象に「コロナショック前後のモノとの接触」に関する意識調査を実施したところ、コロナ禍で約8割の人がボタンやドアノブなどモノとの接触が気になると回答したといいます。
本実験では、各社の技術を活用しています。まずは、大和ハウス工業とパナソニックが開発した、非接触でも入居者の呼び出しができる技術。そして、アスカネットが開発した「ASKA3D」という空中に映像を表示できる特殊光学プレート技術です。
これらをパナソニック製インターホンと連携することで、入居者や来訪者が非接触でエントランス内のインターホンを操作できるように。
3社は、「空中タッチインターホン」の実用化に向けて検証を行い、「共用部の総非接触化」や「消毒作業の省力化」の実現を目指します。
空中映像技術をロビーインターホンに
今回の実証実験のポイントは2つ。1つは、空中タッチディスプレイによる完全非接触のインターホン操作ができることです。
「空中タッチインターホン」は、空中タッチディスプレイから送られるボタンの入力情報を信号変換し、ロビーインターホンへ入力することで、完全非接触で住戸番号を入力できます。
直接接触せず空中で操作できるので、指紋などで汚れることもなく、濡れた手や汚れた手でも操作が可能です。
もう1つは、空中映像技術を活用したデザインを採用したことです。
アスカネットが開発したASKA3Dは、光の反射を利用して空中に映像を表示する技術。空中ディスプレイは隣や後ろから画面が見えづらくセキュリティ性も高いため安心して使用できるとのことです。
3社は、共同実証実験の結果を踏まえ、今後は分譲マンションだけでなく、店舗やオフィスビルなどの大型施設における導入の可能性も検討し、実用化を目指していくとのことです。
PR TIMES
(文・Amuro)