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Tech 【2021年振り返り #6】「宇宙旅行元年」、宇宙に挑戦した企業と宇宙を活用した企業

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【2021年振り返り #6】「宇宙旅行元年」、宇宙に挑戦した企業と宇宙を活用した企業

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2021年12月、前澤友作氏が日本の民間人で初めて宇宙へと飛び立ちました。こういったニュースを受け、「宇宙旅行元年」という言葉に現実味を感じた人も多いでしょう。

そんな2021年、Techable(テッカブル)では、宇宙関連事業を展開する企業にも注目してきました。そこで今回は、宇宙開発に挑む企業、宇宙からのデータを活用した事業に取り組む企業などをまとめて紹介します。

宇宙に飛び出した、2つの注目企業

まずはじめに、宇宙関連事業のなかでも、活動の場を宇宙空間とするサービス・プロダクトの開発に力を入れている企業を2社、ピックアップして紹介しましょう。

株式会社アストロスケールホールディングス

同社は、役目を終えた人工衛星やロケットなどのスペースデブリ(宇宙ごみ)除去を軸とする軌道上サービスを開発中。代表的なのは、打ち上げ前の衛星にドッキングメカニズムを備えることで、任務終了後や恒久故障の際に軌道からの取り外しが可能となる「EOL(End-of-Life)」でしょう。

2021年8月には、デブリ除去技術実証衛星「ELSA-d」の実証において、捕獲機(サービサー)が磁石を活用した捕獲機構による模擬デブリの捕獲に成功しています。

この他、すでに軌道上にあるスペースデブリを除去するサービス「ADR(Active Debris Removal)」や、稼働衛星の寿命延長サービス「LEX(Life Extension)」などを開発中です。

株式会社アストロスケールホールディングス

GITAI Japan株式会社

同社は、宇宙用汎用作業ロボットを開発する企業。同社が開発した単腕型作業ロボット「S1」は、日本時間2021年8月29日にSpaceX社のロケット「SpaceX CRS-23 Rocket」に乗せられ、打ち上げられました。

「S1」は、AIを用いた自律制御と同社が開発する地上からの遠隔操作システム「H1」による操作を組み合わせ、工具操作・組み立て作業など汎用的な作業を1台で遂行できるのが特徴です。

また、2021年6月にトヨタ自動車株式会社との共同研究契約を締結。これにより、トヨタとJAXAが開発する有人与圧ローバ「LUNAR CRUISER(ルナ・クルーザー)」向けのロボットアーム開発に着手し、12月にその試作機を公開しました。

GITAI Japan株式会社

衛星データを活用する企業

続いて、衛星データなどを活用して新たなサービスを創出し、さまざまな課題解決に挑む3社を紹介しましょう。

さくらインターネット株式会社

同社は、衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」を開発・運用する企業。2021年8月に、株式会社Ridge-iおよびakippa株式会社と共に、衛星データとAI画像認識技術を活用して新規駐車場用スペースを自動検出する駐車場検知ツール「Tellus VPL」のα版を「Tellus」の公式ツールとしてリリースしました。これにより、akippaが運営している駐車場シェアリングサービスにおける新規駐車場用スペースの開拓の効率化を実現しています。

また、2021年10月には、衛星データの解像度を疑似的に上げるツール「Tellus-Clairvoyant(テルース-クレボヤント)」をリリース。これは、深層学習モデルによる超解像処理を行い、「AVNIR-2」と「PALSAR-2」の衛星データの解像度を2倍または4倍に引き上げることができる加工ツールです。

さくらインターネット株式会社

株式会社Ridge-i

同社は、衛星画像とAIを活用して自然災害・社会活動におけるリスクを可視化し、課題解決をサポートする企業。2021年7月には、夜間や屋外でも高精度かつリアルタイムに人数測定ができる「Ridge Count」のEDGEMATRIX版をリリースし、株式会社NTTドコモに提供しています。

また、2021年9月からは、「ひろしまサンドボックス」の実証プロジェクトにおいて、SAR衛星および光学衛星のデータをAIで解析し、不法投棄ごみの監視体制構築を目指す実証実験を行っています。

株式会社Ridge-i

株式会社Synspective

同社は、独自の小型SAR衛星の開発を進め、衛星データを活用したワンストップソリューション事業を展開している企業。2021年7月には、「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」のもと、「小型SAR衛星コンステレーションによる災害状況把握サービスの社会実装」に向けた共創活動を開始しました。

現在、2020年12月に打ち上げられた実証機「StriX-α」などの小型SAR衛星で取得するデータおよび他衛星などから取得した既存のデータを用いた、災害時状況把握サービスなどの社会実装を推進しています。

株式会社Synspective

まとめ

以上が、宇宙ビジネスを展開する企業のまとめです。ひとことで“宇宙ビジネス”と言ってもその内容は多岐にわたることが伺えますね。

この他、夜の鳥取砂丘でXRを活用して月面体験ができるサービスなどを展開している株式会社amulapoや、超小型衛星に搭載したモノを宇宙へ放出するサービスなどを展開している三井物産エアロスペース株式会社などの事業もユニークですので、興味のある方はチェックしてみてください。

(文・Higuchi)

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