アメリカでもNew Yorkで市民の足になっている地下鉄だが、人々がもっと地下鉄を利用しやすくなるよう、AR(Augmented Reality)の技術を使って、ビジュアル化してくれる地下鉄マップアプリが登場しているという。iOS向けの「Tunnel Vision」というアプリで、どの駅がもっとも混雑していて、電車は滞りなく運行しているのか、ビジュアル化して教えてくれるというものだ。New York Universityの学生Bill Lindmeier氏らが開発した。
アプリでは、Metropolitan Transportation Authority(MTA)と、アメリカの国勢統計データなど、6つのデータベースを基盤にしている。地下鉄駅構内に掲示されているマップ、紙のマップ、スクリーンのマップなど、どんな地下鉄マップにも対応しており、スマートフォンをマップにかざすとアプリが認識する。マップに重ねるようにして、スマートフォンの画面上でアニメーション化した情報を確認できる。
MTAが提供している地下鉄の運行スケジュール情報、改札の入出場記録データから、地下鉄の運行情報、およその現在地を算出。また、その時間帯にどの駅が入出場数が多く、混雑しているのかを概算する。
さらに、平均収入や最新の物価、英語しか話さない市民の人口密度といったさまざまな国勢データを基盤として、ARマップ上にビジュアル化したデータを表示してくれる。
既存の地下鉄マップにスマートフォンをかざすだけで、リアルタイムの地下鉄に関する情報をゲットできる「Tunnel Vision」。昔から存在するポスターなどの紙媒体と、現代テクノロジーのガジェットをドッキングさせたユニークな試みである。未来の社会では、このようなサービスが当たり前になっていくのかもしれない。
Tunnel Vision