そんなウェルモがこのたび、株式会社DGベンチャーズなど12社を引受先とした第三者割当増資により、20.4億円の資金調達を実施。同時に、東京海上ホールディングス株式会社および凸版印刷株式会社とそれぞれ資本業務提携を締結し、介護福祉領域のDXを加速していくようです。
ウェルモのサービス
ウェルモを代表するサービスのひとつが、ケアマネジャーを通じて、高齢者やその家族のニーズに合った介護サービス(事業所)を提案する「ミルモネット」。2021年6月には、登録事業所ユーザーが1万を突破し、検索・閲覧できる事業所情報は15万件以上となりました。「ミルモネット」では、通所系や訪問系サービスを中心とした介護保険内の情報に加え、高齢者支援に関わる「通いの場」「配食サービス」などの介護保険外の情報も写真付きで掲載しています。紙ベースでの管理に比べ、保険内外を合わせた多くの情報の中から、より詳細なサービス内容を提案できるのが大きなメリットです。
また、行政においては、保険内外のサービスを集約することで、地域の介護資源や課題を把握しやすくなり、地域包括ケアの推進に役立てられるという利点があるといいます。
さらに、2021年3月に正式提供をスタートしたケアプラン作成支援AI「ミルモぷらん」にも注目したいところ。これは、ケアマネジャーのケアプラン(居宅サービス計画書)作成業務をAIで支援するクラウドサービスです。ケアプラン作成時に必要な専門知識の学習、文章提案、「ミルモネット」と連携した事業所提案などの機能を実装しています。
資金調達と資本業務提携の先に……
このように、介護福祉のDXにより持続可能な社会の実現を目指すウェルモが、総額20.4億円の資金調達を実施。これにより、累計調達額は約41.2億円となりました。今回の引受先は、株式会社DGベンチャーズ、Aflac Ventures LLC、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社、東京海上日動火災保険株式会社など12社です。また、東京海上ホールディングス株式会社および凸版印刷との資本業務提携も締結。東京海上とは今後、双方が有するテクノロジーやネットワークを連携させ、介護現場のDX促進ならびに新たなサービス開発・展開を目指します。
もう一方の凸版印刷とは、凸版印刷の資本業務提携先であるICI株式会社とも連携することで、ウェルモが保有する介護データと、医療機関などが保有する医療データを次世代医療基盤法に基づいて突合・匿名加工し、医療・介護の匿名加工統合データベース構築を検討していく構え。
さらには、凸版印刷のセンシングデバイスサービスと「ミルモネット」を連携し、シニア層に対して介護予防などに資する情報をレポート形式で提示するシステムの構築も予定しています。
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(文・Higuchi)