同コンテンツの公開は、これまでにない水族館体験を生み出すMRコンテンツ体験の提供に向けた実証実験とのこと。両社は、同実験を通じ、観光施設におけるデジタルコンテンツの常設導入とメンテナンスコストの削減、収益拡大を目指すとともに、将来的なデジタルツイン整備やメタバースでのコンテンツ展開も見据え連携を進めていく構えです。
海遊館の生き物の魅力を音声で伝える
「サウンド・アトラクション ~音で聞く海遊館ミュージアム~」は、「Auris」を活用したハンズフリーで楽しめる音声MRコンテンツ。海底をイメージした落ち着きのある楽曲とともに、海遊館の生き物の魅力やコンセプトを来場者に伝えます。制作にあたり、ジンベエザメの実際の給餌シーンの収録や飼育員への生き物の生態などの聴き取りなどを実施。まや、同コンテンツの音声は、『風の谷のナウシカ』のナウシカや『それいけ!アンパンマン』のしょくぱんまんなどの声を務める島本須美さんが担当します。
1回約45分のコンテンツを19日には6部、20日と21日には7部展開予定。常設展示をすべて見終わった後に見られる位置で展開している特別展内で、来場者に「癒し」を届けるコンテンツを公開します。
「Auris」でできること
このたび活用されている「Auris」は、空間のスキャンから空間編集(トリガーとアクションの配置)、クラウドへの保存、 マルチプレイヤーでの復元・体験までをスマートフォンのアプリケーション上でワンストップで実現可能なMRプラットフォーム。特徴的なのは、スキャンした施設のデジタルツインとカメラで取得した現実の風景を照合して行う位置測位でしょう。これにより、リアルな空間へのビーコンやセンサーの設置が不要となり、既存設備をそのままの状態で空間の体験価値を向上させることが可能です。また、カメラからユーザーの位置情報を三次元的に高精度で取得することで、ユーザーの視線の向きや動作に合わせて音響演出が変わるといった細やかなインタラクティブ性を実現するのもポイントでしょう。
「Auris」は、2020年9月にプロトタイプを発表し、HANEDA INNOVATION CITY(HICity)での体験会を実施。2021年1月には、鎌倉市の長谷寺でも体験プログラムを開催しています。また、「Auris」を活用したMRサービス「oto rea(オトリア)」を株式会社乃村工藝社のイノベーション・ラボラトリー「NOMLAB(ノムラボ)」と共に開発。「oto rea」では、一人ひとりの位置や動作によってパーソナライズされた効果音や解説音声を流すことができるといいます。
Techable(テッカブル)では、このような、「Auris」にまつわる記事を複数公開していますので、興味のある方はこちらからどうぞ。
PR TIMES
(文・Higuchi)