消費者の約5割はパーソナライズされたコンテンツに価値を感じていない
新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、日本企業においてもデジタル化が加速しており、マーケティング領域にもテクノロジーの波が押し寄せています。実際、本調査に参加したマーケティング担当者の半数以上(54%)が、自社のマーケティングテクノロジーに高い信頼を寄せていると回答したとのこと。特に、AI/機械学習については、回答者の41%が積極的に活用しているとし、調査対象国の中で最も高い結果に!AI/機械学習を活用している領域としては、コンテンツのパーソナライゼーション(55%)が最も多く、次いでコンテンツの最適化(47%)が挙げられます。顧客が購入を決定するまでのカスタマージャーニーに集中していることがわかりました。
このようにAI/機械学習を活用し、積極的にコンテンツのパーソナライゼーションに取り組んでいるものの、「パーソナライズされた体験を大規模に展開する」という点において、日本のマーケティング担当者は世界で最も自信を持っていないことが、調査結果では判明しています。
さらに、日本の消費者のうち約5割が、現在パーソナライズされたコンテンツに価値を感じておらず、企業が提供している顧客体験が消費者の求める水準に達していないことも明らかになりました。
クッキーレス時代のデータ戦略を早急に進める必要性
また、本調査では、テクノロジーが発展する中で、企業と顧客の関わり方にも注目。企業の成長には、顧客との信頼関係の構築が直結するとしています。では、信頼関係において何を重視しているかというと、消費者と企業の両者とも、個人データの活用方法を重視していることが明らかとなりました。このようにデータの取り扱いに重きが置かれる中、ほぼ全てのマーケティング部門の管理者(94%)が、自社の優先順位として挙げているのが、データガバナンス。しかし、データガバナンスやプライバシーポリシーについて「十分理解している」と回答した割合は43%にとどまるなど、他国と比べて低い結果となりました。データガバナンスの重要性を理解しつつも、実際には理解を深められていないことが見て取れます。
さらに、サードパーティCookieの廃止が着実に迫っていることにも目を向けなくてはなりません。しかしながら、新規顧客の獲得(52%)や、顧客体験のパーソナライゼーション(47%)、収益の創出(43%)といったビジネスの根幹となる部分で、現在でも引き続きサードパーティCookieを利用していると回答。企業は早急にクッキーレス時代のデータ戦略を推し進める必要に迫られています。
PR TIMES
(文・和泉ゆかり)