ジェトロの事業は、中堅・中小企業の海外への輸出を支援する新たなビジネスモデルを構築する民間事業者に対するサポートを行うというもの。ユーハイムは、「THEO」を派遣することで、日本のフードテックを世界に発信するとともに、海外市場でのフードテックに関する新たなビジネスモデルの構築に貢献したいとしています。
職人と同等レベルのバウムクーヘンを焼く
「THEO」は、職人が5~10回ほど焼き方を見せれば、職人の生地の焼き具合を各層ごとに画像センサーで解析し、その方法を学習して職人と同等レベルのバウムクーヘンを焼きあげることができるAIオーブン。5秒で1000℃に達するうえに空気を汚さないパワフルでエコなヒーターを搭載し、1本を30分で焼き上げることができるといいます。また、「THEO」が有するバウムクーヘンのレシピは別の「THEO」に共有することも可能。これにより、職人の技術継承のハードルが下がるかもしれません。
「THEO」、欧州デビューの背景
そんな「THEO」は、ユーハイムが2021年3月4日に名古屋・栄にオープンした、テクノロジーを用いて新しい価値観にチャレンジできるオープンイノベーションの場を目指す拠点「BAUM HAUS(バウムハウス)」にてデビュー。施設内のカフェにてバウムクーヘンを焼いています。今回のロンドンへの派遣は、「THEO」の欧州デビューとなりました。今回は、ロンドン市内にある「PHILIPPE CONTICINI(フィリップ・コンティチーニ)」の3店舗でバウムクーヘンを焼き上げ、11月19日より販売を開始するようです。
フランスのパティスリー界の巨匠であるフィリップ・コンティチーニ氏は、来日した際に食べたバウムクーヘンに感銘を受け、バウムクーヘンのレシピを作り始めたといいます。2019年から2020年にかけてパリやロンドンの店舗でバウムクーヘンの販売を始めましたが、新型コロナウイルスの影響で短期間で休止。今回は「THEO」を迎えて、再びバウムクーヘンの提供を開始するようです。「THEO」は、フィリップ・コンティチーニ氏の職人技を学習し、この先もその職人技を披露してくれることでしょう。
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フードテックマイスター株式会社(ユーハイム子会社)
(文・Higuchi)