この「ラウンドテーブル」の参画企業でもある日本航空株式会社(JAL)は、大阪・関西万博にて会場を空から眺める遊覧飛行や、会場と関空などを結ぶエアタクシーサービスを計画中。そして2021年8月に大阪府の「空飛ぶクルマの実現に向けた実証実験」に採択され、このたび大阪でヘリコプターを活用した環境調査を実施すると発表しました。
バーチャルフライト体験を提供
JALが行う調査は、2021年11月~2022年2月に実施予定。2021年11月には、万博会場である夢洲上空を実際にヘリコプターで飛行し、飛行環境や地上設備に関する制約の調査などを通じて、多様な機体が共存できる運航環境の構築を検討します。2022年2月には、同じく「ラウンドテーブル」の参画企業で、エアモビリティ分野における新規事業の創出を目指し、日本における市場調査や事業参画などの共同検討に関する業務提携を締結しているドイツのVolocopter社と共に、バーチャルフライト体験を制作予定。大阪上空でのヘリコプターによる飛行風景と、空飛ぶクルマの機内風景を組み合わせたバーチャルフライト体験を全国の自治体に届け、体験後のアンケートにより顧客期待度や社会受容性を検証するとのことです。
大阪府、「ラウンドテーブル」で「空飛ぶクルマ」実現を加速
「空飛ぶクルマ」は、都市交通・観光・医療・災害対策など、幅広い分野での利活用が見込まれる新たなモビリティ。政府が示した「空の移動革命ロードマップ」には、2030年代の実用拡大が示唆されています。大阪府は、このロードマップを念頭に置きながらも、当面は2025年大阪・関西万博を共通のマイルストーンに据えて、大阪での「空飛ぶクルマ」実現を目指しています。そのために先述の「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」を発足。この「ラウンドテーブル」には、制度設計・ルール作り(協調領域)に資する実務的な協議や実証実験などを精力的に進め、具体的かつ現実的な課題の抽出や提案を行い、国の「空の移動革命に向けた官民協議会」と連携・連動しながら社会実装を進める、48社・団体が参画する「Blue Table」というプラットフォームが存在します。なお、JALとVolocopter社は「Blue Table」の参画企業です。
そして、「空飛ぶクルマ」のある社会における新たなサービスや価値の提供などについて、さまざまなアイデアをかけ合わせ、協業・共創を生み出していくプラットフォーム「Green Table」を立ち上げ、2021年1月~2月にかけて参加希望事業者の第1期公募を開始。10月1日時点で地方独立行政法人大阪産業技術研究所や株式会社日本旅行など19社・団体が参画しています。
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(文・Higuchi)